【まさか】覚醒剤の玉102個飲み込み羽田空港で密輸 水際対策緩和で”運び屋”現る スペイン籍の男逮捕 警視庁・東京税関

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

覚醒剤およそ1キロを飲み込み、体の中に隠して羽田空港に到着したスペイン人の男が、覚醒剤密輸の疑いで逮捕された。新型コロナウイルスをめぐる水際対策が大幅に緩和された途端、薬物の”運び屋”が現れたことになる。
スペイン国籍のビクター・チュクディ・ンワマジオブ容疑者は、今月20日、ロンドンのヒースロー空港からの航空機で、羽田空港に降り立った。容疑者は一人での渡航だった。日本では、今月11日、新型コロナをめぐる水際対策が大幅に緩和され、個人旅行が解禁されたばかりだ。
到着後、チュクディ・ンワマジオブ容疑者は、手荷物検査場をすり抜けようとしたそうだ。検査員が、容疑者を引き留め、手荷物を調べたところ、不審な物は見つからなかった。しかし、明らかに、挙動不審だったという。
そのため、”任意”で、レントゲン検査を行う旨を伝えたところ、チュクディ・ンワマジオブ容疑者は、これを拒否。そこで東京税関は、関税法に基づき令状を取得。強制的にレントゲン撮影が行われることになった。
レントゲン撮影は、場所を医療機関に移して行われた。すると、容疑者の直腸と胃の部分に、粒状の”異物”が多数見つかったという。即座に、その”異物”を取り出す作業が始まった。とは言え、手術で開腹する訳ではない。入院させた上で、下剤を使って少しずつ排出させるのだった。
結局、容疑者の体からは、16回に分けて、”異物”が排出された。今月21日から4日間も要したという。その正体は、繭玉のような、長さ6センチ・直径2センチのケースで、102個も出てきたそうだ。案の定、ケースの中には”白い粉”が入っていたという。
すぐに、そのうちの1個について、薬物鑑定が行われ、覚醒剤の陽性反応が出た。102個合わせると、覚醒剤の重さは1020グラム。末端価格(1グラム・5万9000円)にして、およそ6018万円にのぼった。
警視庁薬物銃器対策課は、25日、チュクディ・ンワマジオブ容疑者を、覚醒剤密輸の疑いで(覚醒剤取締法違反・関税法違反)逮捕した。日本到着から5日後、ケースを全て排出した翌日の逮捕となった。
調べに対してチュクディ・ンワマジオブ容疑者は、「飲み込んだモノが覚醒剤であるとは知らなかった」などと、白々しい抗弁をしているという。警視庁によると、今年、羽田空港で、薬物の”運び屋”が摘発されたのは、初めてとのこと。
先にも述べた通り、水際対策が大幅に緩和されるのを待っていたかのように、”運び屋”が現れたことになる。まさに、危惧していた事態だ。これから先、薬物密輸の急増も懸念される。東京税関・警視庁薬銃課の”頑張り”に期待したい。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。