「魔が差して…」ガンプラの箱すり替えで男が店に謝罪 店長は許さず警察へ、その一部始終を聞いた

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機動戦士ガンダムシリーズのプラモデルについて、店内で箱の中身をすり替えて高い商品を安く買っていたとして、東京・秋葉原のプラモデル店が、公式Xでこうした行為をしないよう呼びかけている。
防犯カメラで犯人を特定したと投稿すると、犯人の男が店に謝罪に訪れたという。男は、「魔が差した」と許しを求めたが、店では、その要求を断ってこの男と警察に出向いた。
被害に遭った「HOBBYLAND秋葉原」では、その経緯について、2024年8月13日から公式Xに投稿している。
その内容や店長が15日にJ-CASTニュースの取材に答えたところでは、きっかけは、前日にガンプラを購入した日本人客が13日、「商品の中身が違うので、返品してほしい」と連絡してきたことだった。
こうした事態は初めてだったため、店長がショックを受けていると、店員が11日に会計した客の様子がおかしかったと報告した。そこで、このときの防犯カメラの映像を見ると、長い髪を染めた客の男がガンプラの箱のフタをすり替えていたことが分かった。男は、このすり替え行為で、1000円ほど安く商品を購入していた。
男は、QRコード決済「ペイペイ」を使っており、取引番号も判明したことから、警察が捜査すれば犯人が特定できる見通しになった。
店は13日のうちに、公式Xを更新し、犯人の顔が防犯カメラに映っていたとして、「本日20時までに連絡がなければ、被害届出します」と投稿した。
すると、締切時間の2分前に、犯人の男からとみられる電話があり、店員に対し、買う前に商品の中身を確認したところ高い商品にすり替えられており、そのまま会計したところ購入できてラッキーだったと説明した。このときは、自らすり替えたことを認めなかったという。
ところが、翌14日になって、防犯カメラに映っていた男が店を訪れ、「魔が差してしまって…」とすり替えを白状して謝罪した。
店長が購入した商品はどこにあるか聞くと、この男は、プラモデルを作った後に罪悪感に責められて捨ててしまったと、真偽不明の説明をしたという。
男は、店長にこう懇願したが、店長は、きっぱり告げた。
1時間半ぐらい店長と押し問答をした後、男は、店長とともにようやく警察に出向いたという。
店長によると、すり替えは、商品4つで行われ、1つはこの男が購入し、もう1つは、連絡してきた日本人客が購入した。残り2つのうち、1つは外国人客が8月12日に購入し、もう1つは売れ残っていたという。外国人客がすり替えに困っていないか心配しており、公式Xで客に確認を求めた。
店では、こうした事態を受けて、「購入前の箱開けを禁止させていただきます 確認はレジにて店員と行って下さい」「今後の対策として、全ての商品をセロテープで封じる予定です」と告知した。そのうえで、すり替えについて、「こんな事は決して許される行為ではありません。マネしないでください」と訴えている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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