小池都知事の剥離骨折はなぜ起きた? 神宮始球式で左膝グニャリ…元中日チームドクターが解説

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あの時、マウンドで何が起きていたのか……。
【実際の写真を見る】小池都知事 “女優帽”を深く被り、「車椅子で退場」!!!!
東京都は7日、小池百合子知事が6日のヤクルト─阪神戦(神宮球場)で始球式を行った際、左膝関節を剥離骨折したと発表。全治は2カ月で、当面の間、公務はテレワークになるという。
たしかに、小池知事のフォームはダイナミックだった。セットポジションから足を高く上げ、大股で踏み出し全力投球。しかし、その際に左足を滑らせてしまった。
日刊ゲンダイカメラマンは小池知事が球場を去る際、車椅子に乗っていた様子もキャッチ。やや張り切りすぎてしまったのか、案の定、大ケガを負ってしまったが、なぜこんなことになったのか。
プロ野球「中日」の元チームドクターで「亀戸佐藤のり子クリニック」の佐藤のり子院長に聞いた。
「剥離骨折はある一方向に異常な力が加わり、靱帯の付着部が骨から引き剥がされた状態を指します。今回の場合、小池さんはとっさのことで足を正しい位置に持っていけず、膝関節に負担がかかってしまったのだと思います。それでも、普段の公務で鍛えられているのか、バランスを崩しても踏ん張り、転倒を免れました。72歳という年齢では素晴らしい運動機能です。自分の体を支え、都政も支えています」
公認野球規則ではマウンドの高さは25.4センチと定められており、実際に立ってみると思ったより高低差を感じる。その傾斜も、今回のケガの原因とみられている。
「マウンドはホームベースに向けて斜めになっているので、平らな地面から投げるのとは訳が違います。もともと投球動作は繊細な動きで、それに傾斜が加わるため、一般の人がすぐに慣れるものではありません」(佐藤のり子院長)
剥離骨折は小池知事に限ったことではなく、注意が必要だ。
「年齢や体形の変化に気付かず、昔と同じような動作を取ってしまうと剥離骨折のリスクが高まります。普段から運動を心がけ筋力を維持し、しなやかな関節の動きを保つことが大切です。運動の前には十分なエクササイズを行い、体をほぐしましょう」(佐藤のり子院長)
神宮の魔物は、準備運動不足の人に厳しいようだ。

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