【現代新書編集部】部下には暴言、エライ人にはペコペコする…どんな企業にもいる「やっかいな人」の実態

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根性論を押しつける、相手を見下す、責任をなすりつける、足を引っ張る、人によって態度を変える、自己保身しか頭にない……どの職場にも必ずいるかれらはいったい何を考えているのか。5万部突破ベストセラー『職場を腐らせる人たち』では、ベストセラー著者が豊富な臨床例から明かす。
〈アパレル会社のショッピングモール内にある店舗に赴任してきた40代の男性店長は、店員が少しでももたもたしていると、「どうしてそんなにとろいんだ」「君の仕事が遅いから、能率が落ちるんだよね」などと怒鳴る。
また、店長には、これはこうしなければならないと思い込んでいる手順があるようで、それと少しでもずれたことをする店員がいると、客の前でも大声で叱責する。なかには、閉店後1時間以上、仕事の手順や接客態度などについて延々と罵倒され、「ちゃんとわかってんのか」と胸ぐらをつかまれた店員さえいるらしい。そのせいか、この店長が赴任してから3ヵ月足らずで、二人の店員が退職した。〉(『職場を腐らせる人たち』より)
〈IT系企業に勤務する40代の男性課長は、自分の上司に対する態度と部下に対する態度が全然違う。部長や役員に対しては平身低頭で穏やかだが、部下に対しては横柄で、「なんでこんな簡単なことができないんだ」「君の頭は小学生レベルか」などと暴言を平気で吐く。そのため、部下が何人もメンタルを病んで休職中であり、次々に辞めていく。しかし、部下が会社の上層部に訴えても、「あの温厚な課長がそんなことをするわけがない」と言われ、取り合ってもらえないという。〉(『職場を腐らせる人たち』より)
『職場を腐らせる人たち』では15の事例が紹介されているが、「相手によって態度を変える人」では上記のようなケースを取り上げ分析している。
どんな会社にも、あなたのまわりやとなりにも、上司や意思決定者にはペコペコし、部下にはキツくあたるような人はいるだろう。
では、なぜ「相手によって態度を変える人」のような人が生まれてしまうのか。
〈共通する特徴として、特権意識が強く、「自分は上司なのだから少々のことは許されるはず」と思い込んでいることが挙げられる。こういう思い込みがあると、「普通の人に適用されるようなルールは自分には関係がない」「普通の人には許されないことでも自分だけは許される」と考えがちで、その結果パワハラまがいの言動を平気で繰り返す。
特権意識に拍車をかけるのが過去の成功体験だ。IT系企業の課長は、新しいソフトを開発して大ヒットさせた実績があり、アパレル会社の店長も、以前勤めていた複数の店舗で売り上げを伸ばした実績があるらしい。このように実績があると、どうしても特権意識を抱きやすい。しかも、自分のやり方で成功したという自負があるのか、それを他人にも押しつけがちになる。だからこそ、部下のやり方が少し違うだけで、怒鳴ったり叱責したりするのだ。〉(『職場を腐らせる人たち』より)
つづく「どの会社にもいる「他人を見下し、自己保身に走る」職場を腐らせる人たちの正体」では、「最も多い悩みは職場の人間関係に関するもので、だいたい職場を腐らせる人がらみ」「職場を腐らせる人が一人でもいると、腐ったミカンと同様に職場全体に腐敗が広がっていく」という著者が問題をシャープに語る。
どの会社にもいる「他人を見下し、自己保身に走る」職場を腐らせる人たちの正体

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