「富士急ハイランド」(山梨県富士吉田市)のジェットコースター「ええじゃないか」で2月、点検作業をしていた従業員(当時29歳)が車両とレールの間に挟まれ死亡した事故で、同社側と従業員の遺族の間で示談が成立したことがわかった。
事故を巡っては、県警が業務上過失致死容疑で関係者から事情を聞くなどしており、示談の内容を踏まえ、立件に向けた詰めの捜査を進める。
従業員は2月28日午前、ほかの作業員らとともに、ええじゃないかの定期点検中、車両とレールの間に挟まれ、出血性ショックで死亡した。
捜査関係者らによると、事故後、同社側が遺族と示談について話し合い、今月までに示談が成立したという。
一方、事故を巡っては、同社側の聞き取りに対し、共に作業していた作業員が「(車両のスイッチを)押してしまった」などと話したほか、車両を動かす前に鳴らす手動のブザーも鳴らしていなかった可能性が高いことが明らかになっている。
県警では同社関係者らから事情を聞くなどして捜査を進めており、過失責任の範囲などについて慎重に調べを進めている。
同社は取材に対し「現段階でコメントできることはない」などとしている。