多くの企業には新社員が入社してきたはずだが、“職場に馴染めない”、“思っていた業務と違った”など、さまざまな理由で、すぐに辞めてしまう人もいる。
そんななかで、入社して“わずかな期間”で退職した2人のエピソードを紹介する。

◆「ぜったいに医者と結婚する!」と宣言していた新人看護師

岡本唯さん(仮名・30代)が勤めていた病院では、毎年30名ほどの看護師が入職し、医師も“転勤”を含めて10名ほどが入れ替わるそうだ。

看護師は20代が中心で、医師も若手が多いため、職場内での結婚もめずらしくはないという。そんななか、新人の看護師Aは「ぜったいに医者と結婚する!」と強い意気込みをもち、周囲にも公言していたそうだ。

「入社初日から4日間行われるオリエンテーションには、合計60名ほどの新人が参加します。Aさんは早速、“イケメン医師”を探していましたね」

そんな状況でAは、休憩時間を利用して行動を開始。まず外科医に声をかけ、連絡先を交換したようだ。

「私は、『そうか、あの人を狙っているのか』と思っていたのですが、次の休憩では消化器内科の医師とも連絡先を交換していたんです」

岡本さんは、「うん、なるほどね。複数の医師に同時にアプローチして効率アップを狙っているのか、コスパ重視なのか」と尊敬の念を抱くほどだったと話す。

◆“玉の輿作戦”は予想外の展開に…

「Aが入って1週間後、早くも“合コン”が開催されていました。Aの目は“獲物を狙う雌ライオン”そのものでしたね」

Aの最優先目標は、医師と知り合い、結婚すること。合コンには同期の看護師たちも参加していたが、あくまでAの“引き立て役”のような扱いをされていたという。

合コンは盛り上がり、2次会、3次会へと続いた。そして、AとAに狙われた医師は“2人きり”で夜の街へと消えていったようだ。

その後もAは何度も合コンを開き、次々と医師たちにアプローチ。気づけば、Aの“玉の輿計画”は病院内で有名になっていた。

「狙っていた医師が3人もいたと聞きました。どうしてバレないと思ったのか、逆に不思議です」

そして、わずか3週間後、計画が知れわたったことで気まずくなったAはあっさり退職したというのだ……。