小泉進次郎農水相がコメ価格の引き下げを目的に備蓄米の放出に踏み切り、29日から小売業者への売り渡しが始まる。備蓄米を巡って、国民民主党の玉木雄一郎代表の「家畜のエサに出すもの」「エサ米」のストレート過ぎる表現が物議を醸している。
「たしかにその通りではあるが、もうちょっと言い方には配慮してほしかったですね」とは野党関係者だ。28日、国会の衆院農林水産委員会では立憲民主党の野田佳彦代表、日本維新の会の前原誠司共同代表ら各党の代表級が質問に立ち、小泉氏の備蓄米政策を問いただした中、玉木氏の発言がニュースやネット上で話題になった。
玉木氏は「備蓄米を人間が食べるマーケットに回す」「あと1年たったらエサ米に出す予定だった。1年たったら動物のエサになるようなものを安く出しますといったら安くなる。一般のニーズはササニシキやコシヒカリをリーズナブルな値段で買いたい。エサ米に出るようなものは本当のニーズじゃない」などと備蓄米を「家畜のエサ」「エサ米」などと連呼したのだ。
今回、放出される備蓄米は2022年産が20万トン、21年産の10万トンの計30万トン。22年産は古古米、21年産は古古古米と呼ばれる。
「備蓄米はコメの不作に備え、政府が毎年約20万トンずつ備蓄する仕組みで、5年たつと飼料用などで売却される。古古古米になると正直、ブレンドや炊き方で工夫を凝らさないと食べられない人も出てくるでしょう。玉木氏の言う通り、家畜用のエサになりますが、それでも価格高騰で苦しんでいた人には待望価格のコメ。議員は江藤拓前大臣のように高級な銘柄米をもらえるかもしれないが、これから一般家庭の食卓に並ぶ光景を想像すれば、『エサ米』なんて表現は控えるところですよ」(同)
備蓄米はすでに3月から23年産、24年産の計31万トンが放出されている。JA全農は消費者の混乱回避を理由に備蓄米と表示しないように卸売業者に要請し、複数銘柄をブレンドした場合はブレンド米と表示されていた。今回の備蓄米はさらに年季が入ったものになるためにほとんどの小売業者は「備蓄米」と表示して販売される見通しだ。
農政関係者の間では備蓄米の行く末が飼料用になるのは常識だが、今回のコメ騒動やこの日の玉木氏の発言で「そんなコメを食べさせられるのか」「安くなるのも当然」とカラクリに気づかされたとの声もある。
今後、店頭に並ぶコメは24年産の銘柄米、これまで放出された備蓄米を含んだブレンド米、今回の備蓄米の3つに大きく分類される。最も価格帯が安くなる備蓄米はすでに一部メディアでは狆泉米瓩箸慮鴇里發弔韻蕕譴討い襪、爛┘喫騰瓩離譽奪謄襪泙播修蕕譴襪海箸砲覆襪里――。