ブラック企業という言葉が持て囃されて久しい。古書みつけが放つ「気がつけば◯◯シリーズ」のうち、2023年に上梓された『気がつけば生保レディで地獄みた~もしくは性的マイノリティの極私的物語~』(日販アイ・ピー・エス株式会社)の著者・忍足みかんさんは、コミカルな描写のなかに時折ドキリとする業界の悪辣を暴露する。本人にインタビューを試みた。
◆企業説明会では優しかったのに…

忍足みかん:ご推察の通りです(笑)。騙しているような気がして、本当に向いていなかったですね。ただ、そんな私でも、友人に頼み込んで保険商品を契約させることに成功しました。しかし当時、友人に持ち合わせがなかったことから、私が肩代わりをしたんです。これは、ご法度です。そうしたことを何度か繰り返していくうち、会社の知るところとなり、辞めることになりました。あのときバレて辞めるきかっけが作れなかったら、今も私はあの会社で働いていたのかもしれません。月収9000円コースだというのは自覚しています。

◆自分を防衛するうえで大切なのは…