“ゴキブリ・ネズミ混入”騒動を契機として、大手牛丼チェーン「すき家」は、24時間営業の取りやめなど大幅な改革に踏み切った。
【写真】かつて石原さとみが出演していた「すき家」CMのワンシーン。他、「異物混入」がみられたすき家の味噌汁など
発端となったのは、鳥取南吉方店のGoogleマップ上に投稿された〈味噌汁の中にねずみの死骸が混入していました〉という写真付きのクチコミだ。問題の画像がSNS上で拡散されるなか、「すき家」は3月22日、当該店舗で今年1月にネズミが混入したことを事実と認め、公式サイトで謝罪した。
それから1週間後の3月29日、今度は前日28日に昭島駅南店で提供した商品にゴキブリが混入していたことを公表した。異物混入のトラブルが続いたことにより、「すき家」は、3月31日~4月4日までの期間中、ショッピングセンター内などの一部を除く全店舗を休業することを決定。害虫・害獣の外部侵入および内部生息発生撲滅のための対策を実施した。
また、4月5日からは一部店舗を除く全店で24時間営業を取りやめることに。「店舗営業中に実施しづらい機器の裏側の清掃など、集中的に清掃作業を行う時間を確保することで、店舗水準の向上を図ることといたしました」と清掃作業に注力していく方針を示した。
都内の店舗で働く現役クルーが、現在の「すき家」の内情について明かす。
「清掃やチェック、その報告といった作業が増えて、働く側にとっても『すき家』の変化は感じています。ただ、少なくとも私が働く店舗では、作業が増えたのに人員は増えていないので、ちょっと大変ではあります」(「すき家」の現役クルー)
変わろうとする「すき家」に対して、ネット上では〈対応が真摯すぎて逆に好きになる〉や〈すき家頑張れ〉など応援の声も続々と寄せられている。そして、一連の騒動の裏で注目が集まっていたのは、「すき家」のCMキャラクターを長年務める女優・石原さとみ(38)だ。
「石原さんが出演した最新のCMは、昨年11月にオンエアされた期間限定商品『牛すき鍋定食』のもので、一連の騒動の真っ只中に出演CMが全国で流れる事態は免れました。第2子妊娠中の石原さんは、今年3月で産休に入るのに向けて仕事を調整していたため、それがちょうどいい方向に働いたのかもしれません」(スポーツ紙記者)
実は、石原の出演CMをめぐっては、異物混入が問題視される以前から“異変”があったという。
「今年1月、石原さんの過去の出演CMが『すき家』公式サイトのCMギャラリーから消えたのです。理由は不明ですが……」(同前)
なぜ石原の出演CMが公式サイトから消えたのか。「すき家」に問い合わせた。
「人気・実力を兼ね備えた俳優として、石原さとみさんには2020年から継続してCM出演をお願いしております。すき家ホームページ『CMギャラリー』には、“発売中”の商品のみ掲載しております。(石原の出演CMは)すでに販売していない商品を取り扱った内容であるため、ギャラリーから削除しております」(「すき家」広報担当)
石原とのCM契約自体は続いているのか、すき家に確認すると「契約状況に関してはお答えしかねます」とのことだったが、その後4月25日になって「ナポリタン牛丼」の新CMがアップされ、テレビでも流れ始めた。
石原さとみがおいしそうにナポリタン牛丼を頬張る新CM。その笑顔の力で、再びすき家が信頼を取り戻してファンの裾野が広がることを願いたい。