中居正広氏と女性のトラブルに端を発したフジテレビの問題で、3月31日に公表された第三者委員会の調査報告書は、400ページ近くに及んだ。中居氏と、被害に遭った当時フジテレビのアナウンサーだったAアナがトラブルに至った経緯や、その後のフジの内情や、過去の類似案件、会社が抱える諸問題など詳細に記される異例の内容だった。
報告書では、中居氏と被害女性Aアナの事案以外にも、別の女性社員らの被害証言が記された。
10年以上前に、現幹部社員から女性社員に、有力な番組出演者と会食をしており、来てほしいと呼び出しがあった。22時頃に指定された店に到着。番組出演者と、現幹部社員ら男性3~4人が個室で飲んでおり、数時間後に女性がトイレに立ち、再び個室に戻ったところ番組出演者1人しかおらず、個室に2人が取り残された。
番組出演者が場所を変えようと誘い、タクシーで一軒家のような店の地下部屋に通された。大きな部屋でテーブルとソファーがあり、店員が去ると、番組出演者が突如としてズボンと下着を脱ぎ、下半身を露出した。
女性は「わたしはそういうのはだめなので」と荷物を持って店を出て、タクシーを拾い帰宅。番組出演者は引き留めることもなく、ぽかんと見ていたとしている。
女性が携帯を見ると、女性を置き去りにした現幹部社員から「先に帰らざるを得なくなった」旨のメールがあり、女性は関係を持ったと思われたくないので、出演者を置いて店を出たと伝えた。
第三者委のヒアリングに、現幹部社員は「全く記憶にない」と述べる一方「あってもおかしくない」なとと述べたとしている。
また第三者委は、番組出演者にヒアリング打診するも応答がないため、質問状を送付したが受け取らずに返送された。電話で協力を求めたが、多忙のため協力できないとの回答があったとしている。
第三者委は「女性社員の供述は相当程度具体的、供述する事実経過に沿った出来事があった可能性が高いものと判断した」としている。