奈良県橿原市で2023年6月、交際相手の長女、田川星華(せいか)ちゃん(当時4歳)に暴行を加えて死亡させたとして、傷害致死罪などに問われた大阪府門真市、建設作業員山下翔也被告(28)に対する裁判員裁判で、奈良地裁(沢田正彦裁判長)は19日、無罪(求刑・懲役8年)を言い渡した。
山下被告は23年6月18日、交際していた橿原市の女性宅やその周辺で、星華ちゃんに暴行を加えて十二指腸に穴が開く傷害を負わせ、腹膜炎で死亡させたとして、同年に起訴された。一貫して無罪を主張していた。
主な争点は、十二指腸の穴がどのようにして生じたのかだったが、判決では、山下被告が誤って星華ちゃんを足で踏むなど、暴力以外の可能性が完全に排斥されたとはいえない、とした。