「懐かないので、愛情の裏返しだった」──河川敷で捕獲したハトを虐待したとして、警視庁は2月6日、川崎市多摩区のタクシー運転手・辻博容疑者(49)を動物愛護法違反などの疑いで逮捕した。辻容疑者は容疑を認めており、上記のように供述しているという。
【衝撃写真】ハトが羽根をむしり取られ、赤い身が丸出しになっている様子
「辻容疑者は、“青嶋未来”を名乗り、鳥類を虐待する写真や動画をX(旧Twitter)で公開していました。青嶋未来という実在する将棋の棋士がいますが、無関係です。当該アカウントに怒りを覚えた人々から情報提供があり、逮捕に繋がったといいます。
辻容疑者は、ハトのマスクをかぶって動画に登場することもありました。そのインパクトある姿や、ハトへの“逆ギレ”のような供述も含め、逮捕のニュースがSNS上で注目を集めました」(全国紙社会部記者)
ハトマスクの滑稽さからか、どこかコミカルな話題のように捉える人も多い事件だが、警察への情報提供を行ったAさんは、「辻が投稿していた内容を詳しく知れば、絶対に笑えないはずです」と断言する。
「もし私も投稿内容を詳しく知らなければ、テレビでニュースを見て、『いい歳して何やってるんだ』と笑っていたかもしれません。しかし、実際の辻の行為は、そんな面白おかしいものではありません。地獄のような苦しみを与えて、多くの鳥を殺しました」(Aさん、以下同)
青嶋未来のアカウントに投稿された内容は、まさに鬼畜の所業と言えるものだった。〈私の力は強烈すぎて鳥の大腸を破裂させてしまう〉というメッセージが添えられた鳥の死体、鳥をケージに何度も叩きつける動画、羽をむしり解体された鳥の画像……。動画のなかには、BGMで楽しげに“演出”されたものもあった。
「ハトが懐かなかったのが犯行動機だと言っているそうですが、“ついカッとなってやった”というレベルではありません。全身の羽をむしりとって吊るすなんて細かい作業、カッとなってやりますか? 虐待そのものを楽しんでいたとしか思えません」
Aさんは周囲の力を借りて、投稿内容などから辻容疑者の自宅を特定。警察への情報提供を行った。逮捕の報道を見て驚く部分もあったという。
「辻容疑者のアカウント名は、『hirotuji3』というもので、ほとんど本名そのままだったことがわかりました。また、投稿の中で自分はタクシー運転手だとも明かしており、てっきり嘘だと思っていたのですが、まさか本当だったとは……。素性を匂わせるような状態で、虐待動画を投稿し続けていた意図はわかりません」
現在、辻容疑者への厳罰を求める署名運動が起こっており、AさんもSNSで拡散するなどして協力している。
「容疑者のアカウントを見る限り、数十羽の鳥が被害にあった可能性も考えられます。世間の人たちに虐待の実態を知って、もっと怒ってもらいたいです」
物言えぬ動物を身勝手な理由でいたぶる行為は決して許されない。