【前後編の後編/前編を読む】「“いじめの主体は国民”という趣旨のご発言」 秋篠宮さまが吐露された「衝撃のフレーズ」とは
秋篠宮ご夫妻はさる3日、国交樹立100周年を記念し、トルコへの公式訪問に旅立たれた。9月には長男・悠仁さまも成年を迎えられ、皇嗣家の存在感は高まるばかりだが、11月25日に開かれた秋篠宮さまのお誕生日会見では「思わぬフレーズ」が飛び出していた。
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前編【「“いじめの主体は国民”という趣旨のご発言」 秋篠宮さまが吐露された「衝撃のフレーズ」とは】では、秋篠宮さまのお誕生日会見で飛び出した衝撃のフレーズと、それに対する識者の見方を紹介した。
お誕生日会見ではもう一つ、耳目を集めるご発言があった。折からの皇族数確保策に関する与野党協議では、女性皇族が結婚後も皇室に残る案について各党からおおむね賛同を得られており、
「記者会は今回、この状況に関して『当事者のご意見を聴取する機会が必要とお考えでしょうか』と尋ねました。これに対し秋篠宮さまは、『該当する皇族は生身の人間』だと前置きされ、『そういう人たちを生活や仕事の面でサポートする宮内庁のしかるべき人たちは、その人たちがどういう考えを持っているかということを理解しておく必要があるのではないか』と仰ったのです」(宮内庁担当記者)
象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉准教授は、
「皇族の方が『生身の人間』という表現を用いられることには驚きましたが、これは秋篠宮さまの“魂の訴え”ではないかと思います」
そう指摘するのだ。
「このご発言の前に秋篠宮さまは、制度改正の議論については『何かお話しするということは控える』と述べられています。天皇とともに皇族も政治的権能を有することは許されておらず、実際に公然と聞き取りがなされれば政治的関与を問われかねません。それでも秋篠宮さまは、あえて異例のフレーズを持ち出されることで、当事者がそれほどまでに追い詰められている現状をお伝えになりたかったのだろうと推察します」(同)
“当事者”と目される内親王は愛子さまと佳子さまのお二方のみ。とりわけ佳子さまが戸惑われているご様子が拝察されるのだが、宮内庁に聞くと、
「現在、皇族数確保策については国会で議論がなされているところであり、宮内庁としては、秋篠宮皇嗣殿下が述べられたこともしっかり受け止めながら、当面はその状況を見守っていきたいと考えています」(報道室)
ご発言自体は宮内庁への“苦言”ではあるものの、
「実際には秋篠宮さまは、自分たちのことを真剣に考えた法制化を検討しない政治家、つまり政府と、ご心中を理解して後押ししてくれない国民に向けて“このままでは皇族は安心して人生設計を組み立てられません”と訴えなさりたかったのだと思います」(河西氏)
すなわち会見で秋篠宮さまは、政府および国民へご不満を示されたわけである。
もっとも、さる皇室ジャーナリストは、
「その一方で秋篠宮さまは、佳子さまとのご関係について『時々会う機会があります』『何と言っていいのか分かりませんが、元気に過ごしています』と述べられており、制度の問題や結婚については話し合われていないと明言なさっていました。それぞれ本邸と分室で別々に暮らされ、お互いご公務で多忙でいらっしゃるとはいえ、あまりに素っ気ない言い回しには違和感を禁じ得ません」
そう疑問を呈するのだ。
「このことは、眞子さんの結婚の一件でギクシャクした親子関係が、今なお修復されていないという実態を如実に物語っているといえます。秋篠宮さまが『当事者』のお気持ちを重んじてほしいと訴えられるのであれば、ご自身がまず佳子さまと向き合われることが先ではないでしょうか」(同)
そのためには、お支えする側の尽力も不可欠である。宮内庁OBで皇室解説者の山下晋司氏が言う。
「宮内庁は“ご家族の私的な問題”と目をそらさず、積極的にコミュニケーションを取っていくべきです。その上で誤解や臆測を生まないように情報発信をしていかないと、国民との溝はますます深くなってしまいます」
“見て見ぬふり”の不作為は許されないというのだ。
前編【「“いじめの主体は国民”という趣旨のご発言」 秋篠宮さまが吐露された「衝撃のフレーズ」とは】では、秋篠宮さまのお誕生日会見で飛び出した衝撃のフレーズと、それに対する識者の見方を紹介している。
「週刊新潮」2024年12月12日号 掲載