職場の人事評価制度に納得がいかないという人は多い。特に多いのは、上司に嫌われて評価を下げられたというもの。食品スーパーの現場店員として働く東京都の50代前半の男性(サービス・販売・外食/年収600万円)の場合は、さらに厄介だ。
「評価基準は完全実力主義を謳っているが、その実力が何の実力だかは明文化されていない」
と不満を漏らす。しかも上司と男性の妻が過去に不倫関係にあった……というから地獄のような展開だ。(文:天音琴葉)

男性が新卒から33年間勤めているという小売系の会社では、人事考課が年に2回ある。1次評価は課長職である直属上司、2次評価は部長職である統括マネジャーが行い、さらに社内資格制度も加味され相対評価される。最終的に人事部が承認して確定する。
「私の場合、どのような数字を出そうともA評価とB評価を行ったり来たりでした」
と比較的良い評価を付けられていた男性だが、突然の異動を命じられてから流れが変わってしまう。「入社して初めてC評価」が付けられたのだ。
1次評価を下したのが新しい上司で、先述したように、その上司は結婚前の男性の妻と不倫関係にあった。
「妻に未練があるらしく、私に対して敵意むき出し。そして妻の妊娠を知り嫌がらせがエスカレート」
と男性は回想する。C評価が付いて「嫌気がさした」といい、妻の出産を期に育児休業に入ることに。ところが上司の嫌がらせはその後も続いた。
「約半年の育休からの復帰時には、定年間近の人が回される、部下も予算もない閑職へ。D評価を付けられての、事実上の降格人事」
転職したほうがよかったようにも思うが、男性は辛抱強く耐えた。その後、以前の男性の実績を知っていた人が上司に変わり、統括マネージャーに掛け合ってくれてB評価に戻してくれたという。ところが、そのわずか一年後、男性を評価してくれていた上司が異動になり……
「その後任が例の妻の元不倫相手の友人が上司となることで、再度C評価が付けられて今日に至る」
ここまで耐えてきた男性は今さら転職する気になれないだろうが、再びD評価を付けられたときには、考え直したほうがよさそうだ。
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