間取りや設備をしっかりチェックして建売住宅を購入しても、住んでみてから「こんなはずでは」と感じるポイントが必ずあるものです。ここでは室内干し、ワークスペース、収納、3階洗面スペースの4点について、2年半暮らしてみて感じた残念なことを紹介。ぜひ、物件選びの参考に。
筆者は、夫婦と2歳の息子の3人家族。子どもが生まれたタイミングで、すでに建築ずみだった3階建ての建売住宅(延床面積30坪)を購入しました。
1階に客間と洗面所・浴室などの水回り、2階にLDK、3階に寝室と個室(子ども部屋)が2つという4LDKの間取りです。
ここからは実際に住んでみて「これは要らなかった」と感じた、設備や場所を紹介します。
内見したとき、2階にあるベランダが約2.2畳と、小さめなことが気になりました。子どもが増えたら、洗濯物を干すスペースとしては、狭いかもしれないと思ったからです。
しかし、不動産仲介業者の担当者から、「そのぶん洗面所に、室内干しファンがついているから」と説明を受けました。
1階の洗面所に確認しに行くと、確かに室内干し用のファンが。その前には、室内干し設備もあります。これがあれば、子どもが増えても大丈夫かな、と安心したのです。
しかし、実際に使ってみると意外に面倒…。その理由は以下の2つです。
・毎回、物干し竿をセットしないといけない・洗面所を使う際には、いったん洗濯物をどける必要がある
さらに…室内干しファンには「送風」の設定しかありません。稼働させてみて初めて、洗濯物を乾かすには、とても時間がかかることがわかったのです。内見では、そこまでチェックしませんでした!
結局、雨の日などで室内干しすることになっても、この場所は使っていません。代わりに浴室乾燥機を使用しています。洗濯物もカラリと乾くため、室内干しファンよりも重宝しています。
わが家の2階のダイニングには、ちょっとした作業ができるような、ワークスペースがあります。
筆者は仕事柄、家でパソコンを触ることが多く、内見時はワークスペースがあることに胸を膨らませていました。また、近い将来子どもに宿題を教えるときにも、活用できそうだと思っていました。
しかし、いざダイニングテーブルやイスを設置してみると、写真のありさま。カウンターの手前にイスを置いて、座って作業できるスペースがとれません。家具の配置を変えようにも、LDKがそこまで広いわけではないので断念。
結局、ただの物置きと化しています。わが家のLDKは約18畳と、そこまで狭いわけではありません。しかし、ワークスペースを確保しようとするのなら、もう少し広さがないと難しかったようです。
続いて、頭が痛いのがトイレの収納。2階のリビング横にあるトイレなのですが、こちらには床から約2mの高さのところに収納棚が設置されています。
せっかくついているのですから活用したいところですが、わが家は夫も筆者も、手を伸ばせば届くほど、身長は高くありません。トイレの収納棚を活用するには、毎回ステップを持ってくる必要が。
そこに置いたら最後、取り出すのに苦労しそうなので、購入時から現在に至るまでスペースは空っぽの状態。身長にもよるとは思いますが、わが家の場合は床から160cmくらいのところに棚があれば、うまく活用できていたのかもしれません。
3階にも使いこなせていない設備があります。
それは、2階から階段を上がって寝室や子ども部屋へと続く、3階の廊下の脇に設置されている洗面台。
わが家の場合、普段の歯みがきや洗顔、朝の支度などは1階にあるメインの洗面台で行っています。そのため購入してから2年半が経過しますが、いまだに3階の洗面台は使うタイミングがわからないまま。
子どもがもう少し大きくなれば、自分の部屋でお菓子を食べたり、お絵描きをしたりして汚れた手を洗うタイミングが来るのかもしれません。しかし、2歳の息子の遊び場はもっぱらリビングです。ここに洗面台を設置するのなら正直、収納スペースにしてもらった方がよかった、と感じています。
今の家を購入したことに後悔はありませんが、もう少し具体的な暮らしのイメージを持ったうえで内見していれば、結果は違ったかも? と思うことがあります。
新築はもちろん、建売りを購入するケースでも、後悔しないよう細かいところまで目を向けるべきたったと、ちょっと後悔しています。