39才、皇室で41年ぶりの男子となる悠仁さまをお産みになった際、紀子さまは孤独を募らせていたという。プライベートなこと、とりわけ妊娠出産にかかわることを公然と話すことが差し控えられている環境で悩まれてきた紀子さまの目に、いまの義妹の姿はどのように映っているだろうか。
【写真】紀子さまの義妹の川嶋奈緒さん。他、真っ赤なスキーウエアの26才の紀子さま、たこ焼きを持つ佳子さまも
「紀子さまは5月16?17日、秋篠宮さまと兵庫県神戸市を訪問されました。年明けに公表された『胃腸の不調』からは徐々に回復傾向にあるようですが、いまだ完治の報告はないので、ご体調に不安を抱えられたまま遠方のご公務も務められているのでしょう」(皇室記者)
今年1月の内視鏡検査の結果、直接的な原因となるような所見は認められなかったといい、紀子さまの胃腸の不調は心因的なストレスに起因するものではないかとみる向きがある。
「佳子さまのご結婚相手や悠仁さまの進学先、あるいは小室圭さんと生活する眞子さんの現状を気にされているのかもしれません。お悩みは尽きないでしょう。それ以上に紀子さまの“胃痛の種”といわれているのは、義妹の川嶋菜緒さん(40才)です。まさかデリケートな話題にここまで踏み込むとは……」(宮内庁関係者)
菜緒さんが東京農業大学農学部デザイン農学科の准教授を務める紀子さまの弟・川嶋舟さん(50才)と結婚したのは2022年2月のこと。紀子さまと舟さんの父・辰彦さん(享年81)が亡くなってからわずか3か月後のことだった。
「ふたりが出会ってから交際を経て結婚するまでの期間は1年ほどで、スピード婚だったそうです。菜緒さんは家庭を持ちたいという願望が人一倍強かったと聞いています。結婚自体は喜ばしいことですが、辰彦さんが亡くなってからあまりに間もない喪中の時期の結婚に、紀子さまは疑問を持たれたそうです」(皇室関係者)
結婚が公になると、菜緒さんの経歴が脚光を浴びた。
「菜緒さんは女性用下着のデザイナーで、2013年に自身のランジェリーブランドを立ち上げ、事業を拡大してきました。ただ、順風満帆だったわけではなく、金銭的に苦しい時期もあったと明かしています」(菜緒さんの知人)
「女性の尊厳を守る」というコンセプトを持つブランドを通して、菜緒さんは悩める女性を接客やSNSで勇気づけてきた。その内容は専門である下着の分野にとどまらない。彼女がメディアのインタビューや自身のYouTubeで繰り返し語ってきたのが「卵子凍結」の経験だ。
「彼女は5年前、35才のときに母親の提案で卵子凍結を検討し、36才で凍結に踏み切ったそうです。当時のブログには、排卵誘発の注射を打つ直前の写真など、卵子凍結に臨む様子が克明に記されています」(前出・菜緒さんの知人)
その後も、採卵できた卵子の個数や、かかった費用などを継続して公表してきた菜緒さん。紀子さまの義妹になって以降も自身の経験を共有するスタイルを変えることはないまま、今回は舟さんとの「不妊治療」に言及した。
5月9日に公開されたライフスタイルメディア『lumily』のwebインタビューで、菜緒さんは4年前の卵子凍結について触れたのち、現在について語っている。
《2年前に結婚しまして、今は(凍結した卵子を)解凍して、不妊治療をしています。(中略)40歳を過ぎると保険適用になる範囲が変わるので、今のうちにやっておかないといけないこともあって。採卵のためにホルモンの注射をしたりするので、やっぱり体はしんどいですよね》
語られている通り、川嶋さん夫婦は結婚以来、不妊治療に臨んでいるようだ。厚労省が2022年に発表した資料によれば、実際に不妊の検査や治療を受けたことがある(または現在受けている)夫婦は、夫婦全体の約4.4組に1組だといい、それ自体は珍しいことではない。菜緒さんの語るような体験談は、不安を抱える人の力にもなるだろう。ただ、皇室が不妊治療のような生殖補助医療について表立って触れてきたことは、これまでなかった。
「皇室は一般とは異なり、『子供ができるかどうか』『生まれる子供が皇位継承権を持つ男子であるかどうか』が重要視され、“血を絶やさずに皇位継承をすること”が最大の目的である特殊な世界です。現に、雅子さまはお世継ぎ問題に苦しまれ、紀子さまは高齢出産のプレッシャーにさらされました。
そうした事情がありながらも、これまで皇室において不妊治療をはじめとした生殖補助医療に関する話題については沈黙が貫かれてきました。仮に、将来天皇になる可能性のある子が生殖補助医療を利用して誕生したとしても、いまのところ公表されることはあり得ないと言えるでしょう」(前出・宮内庁関係者)
菜緒さんは紀子さまの義妹であり、その子は“将来の天皇”である悠仁さまのいとこにあたる。難しい立場にはあるが、一方で、女性の味方でありたいという強い自負があるのだろう。
「菜緒さんは、舟さんが不妊治療に協力的だということも公表しています。YouTubeで舟さんについて“人間ではなく動物に関するお仕事をしているので、繁殖などに非常に詳しいんです”と話しているのを聞いたときには驚きましたが、彼女の子供がほしいという強い思いに応えるべく、金銭的にも精神的にも、菜緒さんの支えになり伴走しているようです」(前出・皇室関係者)
下着ブランドのオーナーという立場上、菜緒さんが仕事に関する発信を続けるのは当然のことで、客層に刺さる内容を表向きに語ることは業務の一環でもある。そのことは当然、周囲も理解しているはずだろう。しかし一部ではさざ波が立つのもまた事実なのだ。
「皇族の親戚がプライベートなこと、そのなかでも不妊治療という極めてセンシティブな分野を積極的に公にすることには、宮内庁内、皇室内でも賛否があるそうです。まして、皇室は安定的な皇位継承が喫緊の課題として取り沙汰されているさなかです。妊娠出産に関する分野は、今後も慎重に扱われるでしょう。義妹の赤裸々な告白を目の当たりにされた紀子さまは目がくらむ思いで困惑されているのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)
紀子さまの苦悶は続く。
※女性セブン2024年6月6日号