ネットオークションで入手した模造古式銃が合法か念のため北海道警に確認したところ、銃刀法違反の容疑者にされてしまったとして、網走署の20歳代の現職警察官が道を相手取り、慰謝料など約410万円の損害賠償を求めて提訴していたことが分かった。
4日に札幌地裁(布施雄士裁判長)で第1回口頭弁論が開かれ、道側は請求棄却を求める答弁書を提出した。
訴状によると、原告は道警本部の機動隊員だった2022年1月、オークションサイトで古式銃の模造品を購入した。札幌南署に禁制品でないことを確認しようとしたが、同署は模造銃を任意提出するよう要求。拒否すると自宅を捜索された上、網走署に異動を命じられたり、銃刀法違反容疑で書類送検されたりした。原告はその後、嫌疑不十分で不起訴になったという。
原告側は訴状で「違法捜査で多大な精神的苦痛を味わった」と主張。道側は答弁書で「銃刀法に抵触する可能性があり、捜査するのは当然だった」とした。