香川県内の天台宗寺院の男性住職から繰り返し性暴力を受けたとして、尼僧(50歳代)が、天台宗務庁(大津市)に男性住職らの僧籍を剥奪(はくだつ)する懲戒処分を請求した問題で、尼僧と代理人弁護士らが4日、大津市内で記者会見し、宗務庁で同日、聞き取り調査を受けたことを報告した。
また、宗派内部の調査とは別に外部有識者らによる第三者委員会の設置を要望したことも明らかにした。
尼僧は会見で、宗務庁での聞き取り調査について、「ようやく土俵に乗れたかなという気持ちでいっぱい。これからだと思っている」とし、「(男性住職から)長い間、性加害やどう喝、暴力による心理的監禁を受けてきた」ことを改めて伝えたという。
男性住職の師僧で、同様に僧籍剥奪を求めている大僧正についても「(男性住職の)行為を助長し続け、私の被害を隠蔽(いんぺい)し続けた」とも訴えた。
天台宗務庁によると、懲戒処分を求める審理申告を受理してから、関係者に聞き取りを行うのはこれが初めてで、男性住職らへの調査日程は決まっていないという。