“10年に一度レベル”だと現場医師が指摘しているインフルエンザB型の大流行ですが、今後はどうなっていくのでしょうか。
実際にデータを見ますと、去年の年末に1回大きな波がありました。この時は感染者のほとんどがA型でした。
その後いったん落ち着き、また少し増えてきた今は感染者の6割以上がB型になっています。
いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長も、「ここまでB型が増えるというのは近年記憶にない」と話していて、「この異例の事態がインフルエンザの感染者を爆発的に増やす恐れもある」と指摘しています。
一体どういうことなのでしょうか。
まずはB型ウイルスの特徴から見ていきます。
伊藤先生によりますと、A型とB型のウイルスは表面の構造が少し違うということですが、基本的な症状「高熱」「せき」「関節痛」「喉の痛み」などは同じです。
A型は感染すると一気に熱が上がり激しい症状が一度に出るのが特徴なのに対して、B型はジワジワと症状が出て長引きやすい傾向にあるといいます。
その中で最も注意すべきポイントが「一度A型に感染して免疫があると思ったとしても、B型には十分には通用しない」ということです。
ウイルスの構造が違うことなどが影響しているため、去年の年末にインフルエンザにかかったけど、もう1度インフルエンザにかかることが起きてくるわけです。
「一度感染したから大丈夫かな」と思っていても、その話はあくまでもA型だけが流行している前提の話です。
今はB型が流行しているので、2度目の感染者も含めて感染者数が増えています。よって爆発的に感染者が増える恐れがあるということです。
ここまでB型が流行している事態はまれに見る状況だということです。
近年、B型が流行していないことによって、B型に対する免疫がないということです。子どもはB型にかかったことがないですし、それが家族内で感染してどんどん広がっていってB型が拡大している状況だそうです。
ですから、去年一度、感染したからといって油断をしないで、マスクや手洗いなどしっかりと感染対策をするようにしましょう。
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年2月26日放送)