2017年、神奈川県内の東名高速道路であおり運転を繰り返した末、家族4人を死傷させた罪に問われた男のやり直し裁判。
東京高裁は26日、被告の妨害運転によって事故は起きたとして、危険運転致死傷の罪を認め、1審に続き、懲役18年の判決を言い渡した。
危険運転致死傷の罪に問われているのは、石橋和歩(32)。
黒いスーツにメガネをかけ、マスク姿で入廷した石橋被告。証言台のいすに座り、腕を組み、時折のけぞったりしながら、約1時間に及んだ判決の言い渡しを聞いていた。
言い渡された判決への不満からか、退廷の際には裁判長らに向かって、「俺が出るまで待っとけよ」と言い放ち、法廷をあとにした。
被告が言葉を発するとは思わず、法廷内はびっくりした様子だった。
事故が起きたのは、2017年6月5日の夜のこと。
石橋被告は、萩山嘉久さん(当時45)と妻の友香さん(当時39)、娘2人が乗るワゴン車に執拗(しつよう)なあおり運転を繰り返した末、ワゴン車の前に停車。これにより前に進めなくなったワゴン車に後続のトラックが追突し、夫婦が死亡、娘2人がけがをした。
石橋被告は一連の行為により、危険運転致死傷などの罪に問われている。
2022年のやり直し裁判で、石橋被告は、事故になるような危険な運転はしていないと主張。しかし、横浜地裁は危険運転致死傷罪を認め、懲役18年を言い渡し、石橋被告側が不服として控訴していた。
そして26日、東京高裁は「1審の判断に誤りはない」として、石橋被告側の控訴を退け、懲役18年の判決を言い渡した。(「イット!」2月26日放送より)