石川県珠洲市で取材をしている宮口景子ディレクターからの報告です。
とにかく人手が足りないです。倒壊した家屋に残されたままの人がいます。しかし、119番通報をしてもつながらず、運良く繋がっても、反応がないなら後回し。救助ができて、なんとか避難所に搬送しても、救急車の順番待ちという状況です。
午前10時ごろ、2人の方を救助しましたが、2人とも外傷や低体温の症状があり、避難所に順に運んだものの、救急車待ち。避難所では、横になり、救急車を待つ人がいます。
また、倒壊家屋の中で、心肺停止で発見された男女がいました。80代のおばあちゃんと60代の息子さんです。
倒壊のおそれがあり、屋外に搬出しないと、警察は運搬をしてくれないため、検視官は立ち去ってしまい…。その後、近所の方々が家の外に搬出し、道路に布団をしき、2人並んで運搬を待っています。
トリアージしなきゃいけない状況です。レスキューも、医療も、何もかも間に合っていません。
今も助けを待ちわびている人がたくさんいます。怒りをぶつける矛先もなく、ただただ悔しい現状です。
出てきているデータ・情報よりも、現実はもっと酷です。