ドライブレコーダーがとらえたのは、ツーリング中のバイクを襲った緊迫の事態だった。
バイクが走っていたのは、和歌山・紀の川市内の国道。
突然、強い衝撃が加わり、バイクが転倒した。
いったい何が起こったのか。
バイクの後方カメラに、その一部始終が記録されていた。
転倒の直前、後ろを走る白い軽トラックがバイクに急接近。
すると、トラックがスピードを緩めることなく近づいてきたところで、バイクは転倒。
運転手は、そのまま道路に投げ出された。
バイクの運転手は、追い越そうとする軽トラックに衝突されたと主張している。
現場の道路を見てみると、追い越しが禁止されている区間。
映像では、対向車線の車が次々と迫る中、後ろからセンターラインを踏むようにして接近してきたのがわかる。
バイクの運転手は、さらにこのあと、軽トラックの運転手が驚きの行動に出たと話す。
バイクの運転手「ひき逃げされたと実際に思って、そのまま(軽トラックが)止まらず、逃げてしまったんですけど」
バイクの運転手によると、軽トラックはバイクが転倒したあと、いったん減速したものの、そのまま発進。
当時、前方には一緒にツーリングをしていた友人のバイクが走っていたことから、協力を求めた。
バイクの運転手「あの軽トラ! あの軽トラ!」
その後、無線で連絡を受けた友人が軽トラックを追跡。
1km先の信号で停止したところで追いつき、運転手を事故現場に連れ戻したという。
バイクの運転手によると、軽トラックに乗っていたのは、88歳の高齢ドライバー。
ぶつかったことについては、完全否定したという。
バイクの運転手「(軽トラックの運転手から)申し訳ないという話は、最後まで一度もされていない。免許返納したらと話したら逆ギレされて、返納したら生活できないと言われたんです」
バイクの運転手は、ひざを打撲するなどして、26日現在も通院中で、バイクの修理費は100万円以上にのぼる可能性もあるという。
バイクの運転手「ショックを受けすぎて、もうトラウマになりますよ」
警察は、捜査を始めているという。