神戸市西区の草むらで近くに住む穂坂修(なお)ちゃん(6)が遺体で見つかった事件で、修ちゃんの体には10回以上殴打されたような痕が残っていたことが、捜査関係者への取材で明らかになった。遺体の背中一面にあざが広がっていたことも判明している。兵庫県警は修ちゃんが自宅内で繰り返し暴行を受けていたとみて、詳しい経緯を捜査している。
「助けてください」近隣住民らが聞いた男児の叫び声 遺体を司法解剖した結果、修ちゃんは今月19日に死亡した可能性が高いという。スーツケースの中に入った遺体が見つかったのは22日だったことから、長くて死後3日間にわたり放置されていた疑いもある。

県警によると、修ちゃんの母親で無職の沙喜(34)と、叔父の大地(32)の両容疑者らきょうだい計4人は3月以降、神戸市西区玉津町居住(いすみ)の自宅で数十回にわたり、祖母を押し入れに閉じ込めて監禁。鉄パイプのようなもので殴ってけがをさせた疑いが持たれている。修ちゃんは沙喜容疑者らとともに計6人で暮らしており、近くの保育園に通っていた。 捜査関係者によると、司法解剖で修ちゃんの遺体を詳しく調べたところ、背中にあざが広がっていたことが分かっている。体には殴打されたような痕が残っており、回数は10回以上に及ぶことが新たに判明した。 県警の捜査で修ちゃんは遺体で発見された際、服を着ていたが、靴は履いていなかったことも確認されている。県警は自宅内で暴行を受けて死亡した後、スーツケースに入れられて遺棄された疑いが強いとみている。県警は沙喜容疑者ら4人の関与についても慎重に調べている。 修ちゃんは6歳児の平均的な身長・体重で発育状況に問題は見られなかったという。体には骨折した痕などは確認されておらず、死因は外傷性ショックだった。 神戸市によると、沙喜容疑者が「養育に不安がある」と訴えたため、市は継続的な見守りが必要として支援を続けてきた。ただ、修ちゃんは2月以降、保育園を休みがちになっており、4月には園の職員が尻や肩にあざがあるのを見つけて市に連絡。5月に児童相談所が一時保護することが決まっていたが、沙喜容疑者や祖母が拒否して実現しないままだった。 一方、修ちゃんの自宅近所の住民らは室内から怒鳴り声や物をたたくような音を聞いていた。2階ベランダに放置された修ちゃんが周囲に助けを求めることもあったという。 県警は24日午前、沙喜容疑者ら4人を送検した。【澤俊太郎、中田敦子】
遺体を司法解剖した結果、修ちゃんは今月19日に死亡した可能性が高いという。スーツケースの中に入った遺体が見つかったのは22日だったことから、長くて死後3日間にわたり放置されていた疑いもある。
県警によると、修ちゃんの母親で無職の沙喜(34)と、叔父の大地(32)の両容疑者らきょうだい計4人は3月以降、神戸市西区玉津町居住(いすみ)の自宅で数十回にわたり、祖母を押し入れに閉じ込めて監禁。鉄パイプのようなもので殴ってけがをさせた疑いが持たれている。修ちゃんは沙喜容疑者らとともに計6人で暮らしており、近くの保育園に通っていた。
捜査関係者によると、司法解剖で修ちゃんの遺体を詳しく調べたところ、背中にあざが広がっていたことが分かっている。体には殴打されたような痕が残っており、回数は10回以上に及ぶことが新たに判明した。
県警の捜査で修ちゃんは遺体で発見された際、服を着ていたが、靴は履いていなかったことも確認されている。県警は自宅内で暴行を受けて死亡した後、スーツケースに入れられて遺棄された疑いが強いとみている。県警は沙喜容疑者ら4人の関与についても慎重に調べている。
修ちゃんは6歳児の平均的な身長・体重で発育状況に問題は見られなかったという。体には骨折した痕などは確認されておらず、死因は外傷性ショックだった。
神戸市によると、沙喜容疑者が「養育に不安がある」と訴えたため、市は継続的な見守りが必要として支援を続けてきた。ただ、修ちゃんは2月以降、保育園を休みがちになっており、4月には園の職員が尻や肩にあざがあるのを見つけて市に連絡。5月に児童相談所が一時保護することが決まっていたが、沙喜容疑者や祖母が拒否して実現しないままだった。
一方、修ちゃんの自宅近所の住民らは室内から怒鳴り声や物をたたくような音を聞いていた。2階ベランダに放置された修ちゃんが周囲に助けを求めることもあったという。
県警は24日午前、沙喜容疑者ら4人を送検した。【澤俊太郎、中田敦子】