福岡県柳川市のハリウッドワールド美容専門学校で、バーベキュー中に火が燃え移って学生4人が死傷した事故で、同校は原因の究明を委ねる第三者委員会の設置を延期する方針を明らかにした。
同校は当初、23日に設ける計画を示したが、17日に開いた保護者向け説明会で公平性や透明性を疑問視する声が相次いだことから、人選などについて県に助言を求めることにしたという。
出席した保護者らによると、説明会では双方の主張が食い違い、紛糾する場面も目立った。事故の直接的な原因となった教員による消毒用アルコールの追加投入を巡っては、複数の保護者が「理事長が指示を出したのを子どもが聞いている」と訴えた。これに対し、同校側は防犯カメラの映像などを根拠に、「理事長は10メートルほど離れたところで肉を焼いていて、音で初めて事故に気づいた」と説明した。
説明会では、同校がアルコールの使用を学生に伝えていなかったことや、事故当時は近くの水道が使えない状態だったことも判明した。不信感を強めた保護者からは、第三者委についても「お手盛りの組織にならないか」といった批判が上がっていたという。