アヒル口を見せる岸田首相(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
岸田内閣の支持率下落が止まらない。読売新聞と日本テレビが6月23~25日におこなった全国世論調査で、内閣支持率は41%となり、前回調査(5月20~21日)から15ポイント下落した。不支持率も44%(前回33%)だった。
同日に日本経済新聞とテレビ東京がおこなった調査でも、支持率は39%で、5月の前回調査から8ポイント下落した。
「読売新聞の世論調査は、政権支持率が高めに出る傾向にあるので、この数字はとても驚きました。5月のG7広島サミット直後に支持率が上昇したので、その反動もあったと思いますが、やはりマイナンバーカードをめぐるゴタゴタが政権批判につながっているのでしょう」(自民党議員秘書)
マイナンバー問題が支持率低下に結びついているという見方は、自民党内でも共有されている。茂木敏充幹事長は、25日、世論調査の結果を受けて、「マイナンバーの問題が影響しているのではないか。国民の不安払拭に政府をあげて全力で取り組んでほしい」と記者団に語っている。
「政府は、2024年秋に健康保険証を原則廃止してマイナカードへ一本化、2025年秋までに全面廃止する方針ですが、国民はもとより与党内でも『スケジュールを見直したほうがいい』『併存も考えたらどうか』という声が目立ってきています。
しかし、この件で首相がリーダーシップを発揮している印象がないんですよね。これでは、今後も、支持率ダウンが続くのではないでしょうか」(政治担当記者)
支持率低下はもちろんだが、それ以上に気がかりなのは、首相への信頼が落ちていることだと、前出・自民党議員秘書が指摘する。
「読売新聞の世論調査で、『首相が信頼できない』との回答が、前回調査から7ポイントも増えて22%に上昇したんです。
2022年末におこなわれた『公邸忘年会』で、当初は『顔は出してあいさつした』と答弁していたのに、その後、『親族と食事をした』と言いぶんを変えたことが大きいのかもしれません。
国民の信頼を失えば政権は持ちませんから、この問題は尾を引きそうです」
実際、ネットニュースのコメント欄には、疑問や批判の声があふれている。
《まだ支持が41%もあるのが不思議。支持している人々が誰なのか?逆に知りたい。同じような調査ばかりでは無く、質問を変えて欲しい》
《「所得倍増計画」も「異次元の少子化対策」もただの庶民いじめにしか過ぎないことが良く分かった》
という声とともに、こんなリアルな書き込みも。
《今日久々にイオンのフードコートで天一食べようと思ったがこってり並980円見て連合い2人で1960円は無理やってなって総菜売り場で40%引き321円の寿司2つ買って夕飯になった》
《職場の非正規労働者30代の男性が最近体調悪そうで 無理しながら仕事に来てます。 病院行ってきなよって言っても行きません 詳しく聞いてみたら 国民保険料が高すぎて支払えず保険証がないって言ってました》
そして《岸田内閣はこの結果を真摯に受け止め、国民の声に耳を傾けるべきです》という声も。岸田首相はどう受け止めるのか。