公明党の石井啓一幹事長は25日、衆院小選挙区定数の「10増10減」に伴う自民党との候補者調整について、東京では自民候補に推薦を出さないことを伝えたうえで「これまでの自民党との協議において、東京における自公の信頼関係は地に落ちた。従って東京での自公間の協力関係を解消する」と述べた。自民党の茂木敏充幹事長らとの会談後、国会内で記者団に語った。茂木氏は持ち帰り、両党幹事長は30日に再び会談する方針だが、自公連立を揺るがしかねない事態となっている。
発端は？ 自公「10増10減」でせめぎ合い 擁立巡り不満続出 公明党は25日、自公幹事長らの会談に先立ち、党本部で常任役員会を開き、東京28区（練馬区東部）への候補者擁立を断念する▽東京29区（荒川区、足立区の一部）で自民の推薦を求めず公明単独で戦う▽今後の都議選や都内首長選などの各級選挙で自公の選挙協力は行わない▽東京都議会での協力関係を解消する――などの方針を決定。石井氏が茂木氏らに伝えた。 一方で、石井氏は今回の決定に関し「公明としては選挙協力しないのは東京都に限定する話で、他の地域に波及させるつもりはない」と語り、自民との関係について「全体としての連立関係に影響を及ぼすことも我々としては考えていない」と述べた。 岸田文雄首相は25日、今回の公明の決定について「自民党幹事長、選対委員長に対して丁寧に対応するように指示している」と述べ、引き続き調整を図る考えを示した。首相官邸で記者団に語った。 東京28区を巡っては、両党間の調整が続いていたが、公明が9日、公認候補を擁立する方針と、調整が不調に終われば東京の自民候補を推薦しない考えを伝達。自民は23日、公明の擁立は認められないと回答した上で、代わりに東京12区（北区と板橋区北部）か同15区（江東区）に公明が擁立することを提案していた。【竹内望】
公明党は25日、自公幹事長らの会談に先立ち、党本部で常任役員会を開き、東京28区（練馬区東部）への候補者擁立を断念する▽東京29区（荒川区、足立区の一部）で自民の推薦を求めず公明単独で戦う▽今後の都議選や都内首長選などの各級選挙で自公の選挙協力は行わない▽東京都議会での協力関係を解消する――などの方針を決定。石井氏が茂木氏らに伝えた。
一方で、石井氏は今回の決定に関し「公明としては選挙協力しないのは東京都に限定する話で、他の地域に波及させるつもりはない」と語り、自民との関係について「全体としての連立関係に影響を及ぼすことも我々としては考えていない」と述べた。
岸田文雄首相は25日、今回の公明の決定について「自民党幹事長、選対委員長に対して丁寧に対応するように指示している」と述べ、引き続き調整を図る考えを示した。首相官邸で記者団に語った。
東京28区を巡っては、両党間の調整が続いていたが、公明が9日、公認候補を擁立する方針と、調整が不調に終われば東京の自民候補を推薦しない考えを伝達。自民は23日、公明の擁立は認められないと回答した上で、代わりに東京12区（北区と板橋区北部）か同15区（江東区）に公明が擁立することを提案していた。【竹内望】