福岡県弁護士会に所属していた福岡市の男性弁護士(40歳代)が、業務の預かり金1200万円を着服した疑いがあることがわかった。
男性は問題となった後、自ら弁護士登録を取り消した。福岡県警にはこの男性についてほかにも相談が寄せられており、経緯を調べている。
関係者によると、男性は弁護士だった昨年1月、同市内の依頼者から登記抹消に関する業務を委任された際、業務の遂行に必要だと説明して1200万円を預かった。
しかし、手続きが進まなかったため依頼者が問い合わせたところ、男性は同2月に1200万円を私的に使ったと認めたという。
依頼者側は返還義務があることを確認する文書を男性と交わしたが返還されず、同11月に提訴。県警にも相談した。
県弁護士会によると、男性は自身で請求して、昨年8月に弁護士登録を取り消した。
男性は読売新聞の取材に、「着服はしていない。裁判の中で主張する」と話した。