交流サイト(SNS)で自殺をほのめかした少女2人とメッセージをやりとりし、自宅に連れ去ったとして未成年者誘拐や強制性交などの罪に問われた栃木県小山市の伊藤仁士被告(38)の控訴審判決で、東京高裁は10日、懲役20年の一審水戸地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。
被告側は2人がツイッターに「死にたい」などと投稿していたことから「命を守るために自宅に迎え入れた」と主張。三浦透裁判長は一審と同じく、わいせつ行為や自分の支配下に置くため計画的に自宅に連れ込んだと認定。「被害者の未熟さにつけ込んだ卑劣な犯行で、心身への悪影響は相当大きい」とした一審判断を踏襲した。