忘年会直後に同級生を殺害した疑いで逮捕された男。
凶器の包丁は、忘年会を途中で抜け出して購入していたことがわかった。
殺人の疑いで逮捕・送検されたのは、稲掛躍(たかし)容疑者(55)。
大みそかの未明、大阪市平野区の路上で、55歳の新田浩之さんの脇腹を包丁で刺し、殺害した疑いが持たれている。
警察によると、2人は地元の同級生で、当時、十数人で忘年会をしていたという。
現場近くの飲食店の人は、事件直後の緊迫した様子について、「救急車のサイレンですよね。あれがちょっと物々しかったので、『えっ』と思って外に出たら、パトカーと覆面パトカーが7~8台くらい来て、制服着た警察官だけでも10人くらいいました」と話した。
忘年会で集まった55歳の2人に、何があったのか。
警察によると、稲掛容疑者は忘年会の途中、「たばこを買いに行ってくる」と言って、店を出たという。
しかし目的は、たばこではなかった。
稲掛容疑者が、コンビニエンスストアに向かい、包丁を購入する様子が防犯カメラに映っていたという。
そして、店に取って返し、忘年会を終えて店を出た新田さんを包丁で刺したという。
その後、自転車で逃走した稲掛容疑者。
事件発生の翌日、現場から直線距離で、およそ80km離れた兵庫・姫路市内で発見された。
その際、稲掛容疑者は、自身の名前について、「ミヤザキ」と、うその名前を名乗っていたこともわかった。
忘年会中、目立ったトラブルはなかったとみられる稲掛容疑者と新田さん。
調べに対し、稲掛容疑者は、新田さんを包丁で刺したことは認めているものの、「殺すつもりはなかった」と殺意を否認している。