1月10日から、再び実施が決まった全国旅行支援。各地の観光地では活気が戻りつつあるが、その一方で…。
取材班:あちらの方、車道の真ん中で撮影していますね。危ない。
車道の真ん中で写真撮影に夢中になり、バイクと衝突寸前の場面も。
さらに、観光客によるゴミのポイ捨てが横行。迷惑行為の現場を取材した。
神奈川県鎌倉市。連日、多くの観光客が訪れる人気観光スポットだが、中でも今、再び注目を集めて人気の場所がある。
取材班:皆さん、踏切前で写真撮影をしています。
撮影しているのは、海の見える踏切。なぜこの場所で撮影をするのか?話を聞いてみると…。
韓国から来た観光客:スラムダンクのフォトスポットで、有名と聞いて来ました。
観光客:スラムダンクが今、映画化で話題になってるので、その影響で。
ここは、2022年12月に映画が公開された大人気アニメ「スラムダンク」の聖地と言われる場所。日本だけでなく、海外からもファンが来る撮影スポットだ。
鎌倉市は「道路にはみ出しての撮影を行わないように」と呼びかけ、多くの人が守っているのだが、その一方で…。
取材班:あちらの方、車道の真ん中で撮影していますね。
取材班:危ない、危ないですね。車が来ているのに全然避けようとしません。
車道の真ん中で撮影をする人が後を絶たず、通行の妨げになることも珍しくない。
中には、クラクションを鳴らされ、一度は道の端まで避けるも…。
取材班:何回クラクション鳴らされても、やめようとしません。
2人は何度も繰り返し、道路の真ん中で撮影を続けていた。
通行の妨げになっているのは人だけではない。
取材班:路肩に車を止めて撮影している人たちがいます。かなり通行の邪魔になっています。
ここで撮影するために、道路に車を止める人もいる。これをよけるために渋滞が起きることも。さらにウォッチし続けていると…。
取材班:危ない危ない危ない!
車道でカメラを構える女性と、後方から走ってきたバイクがあわや衝突寸前。いつ事故が起きてもおかしくない。
こうした状況に、鎌倉市は警備員を配置。
手には「道路にでないでください」と書かれたボードを持ち、日本語の他、中国語と英語で書かれている。
取材班:警備していて感じることは?
警備員:マナーの悪さですね。道路の方に簡単に出て行くんです。自分で危険な場所ってわかるはずなんですけど…。
しかし、道路だけではなく…。
取材班:踏切の中で撮影しています。
踏切の中で写真を撮ることは、鉄道営業法で禁じられている。こうした迷惑行為に住民は。
近隣住民:見てても危ないなと。事故寸前の時もあった。観光はいいんですけど、そういうのは注意して来てもらいたいですね。
近隣住民:道路が狭いので車で買い物に行くんですけど、ひいてしまいそう。道路に出てくると危ない。
撮影していた観光客に、迷惑行為について話を聞いてみると…。
取材班:すみません、車道に出て写真を撮っていた件で。危なくないですか?
撮影者:車道には出ていない。撮ってない。
と否定するが、車道に出て撮影しているのをカメラは見ていた。
取材班:いやいやいや、(スマホ)構えてたじゃないですか。危なくないですか?
撮影者:……。
取材班:近所の方が、車道で撮影されるのは迷惑だという苦情があります。
撮影者:……。
2人は質問に答えることなく立ち去った。また、車道で撮影していた別の観光客は…。
取材班:車道に出ないでくださいということですが、どう考えている?
撮影者:どうも思わないですね…。電車来ているから車来ないし、大丈夫かなと。
鎌倉市は「これ以上迷惑行為が続く場合、警備員を増やす」などと対策の強化も考えている。
観光地の迷惑行為は都内でも。韓国コスメや食べ歩きで人気の街・新大久保。
しかし、一歩路地裏に入ると、他人の敷地内で飲食する人の姿があった。
取材班:テイクアウトの食べ物を道端で食べている人が多いんですが、マンションの敷地に入っていたり、こっちは駐車場で食べています。
さらに問題なのは…。
取材班:ゴミが捨てられています。こちらの食べ終わったカップには吸い殻が捨てられています。
街中にポイ捨てされた、たくさんのゴミ。
なんと人の家の玄関前にまでゴミが。
どんな人が捨てていくのか、許可を得て定点カメラでウォッチしてみると…。
紙のような物を投げ捨てて、そのまま去って行く男性。
そして、食べ終わった容器を自分の隣に置き、そのまま置いていく人。
別の場所では、マンションの植え込みに腰掛け、たばこを吹かす男性もいた。
新宿区では路上喫煙は禁止だ。
さらにドリンクを飲み干すと、缶を植え込みの中へ。
男性が座っていた場所を確認すると、空き缶が捨てられ、道路には吸い殻も落ちていた。
また、住民を取材している最中にも、そのすぐ後ろで…。
カメラの前で堂々とたばこに火をつける男性。
これに気づいた住民が声をかける。
近隣住民:すみません、路上喫煙禁止ですよ!
男性:はーい。
近隣住民:たばこは吸わないでくださいね。
ルールを守らない観光客。こういった状況に住民は…。
近隣住民:ちゃんとゴミを持って帰ってくれればいいんだけど、いろんなとこに捨てていっちゃうから。迷惑ですね。
観光地の周辺には住民がいる。マナーを守り、楽しく観光をしてほしい。
(「イット!」12月22日放送)