韓国の首都ソウルの繁華街・梨泰院(イテウォン)の路地で29日夜、ハロウィーンを前に集まった多数の若者らが折り重なるように倒れる事故が起きた。消防当局は30日、外国人20人を含む153人が死亡、103人が負傷したと発表。この事件を受けて、日本国内でもハロウィーンでにぎわう繁華街での注意喚起が促された。
多数の若者が集まる各地のスポットは30日、仮装姿の人々で連日のにぎわいを見せた。韓国の雑踏事故を受け、坂道や階段などの危険箇所を不安に感じながら訪れる人もいた。
東京・渋谷駅のスクランブル交差点付近では、夕方ごろからキャラクターの仮装をする人の姿が見え始め、警察車両も警戒に当たった。警視庁関係者によると、周辺の狭い裏路地などに人の滞留がないよう重点的に警戒に当たるという。渋谷駅に近く、ソウルの事故現場と同様に道幅が狭く傾斜のあるスペイン坂は、この日は歩行者が少なかった。
待ち合わせで駅前に来た都内在住の女子大学生(20)は「巻き込まれるのは嫌なので人混みは避ける」と不安そう。一方で、神奈川県から来たという20代の男性2人は「韓国の事件はニュースで見ました。どうしようかなと思ってたんですけど、渋谷も全部が人でごった返してるわけじゃないので」と話した。
大阪・ミナミの戎橋も午後6時頃から、観光客に加えてアニメや漫画のキャラクターにふん装した姿で歩く人の姿が多く見られた。