東京・秋葉原のコンセプトカフェで、13歳の女子中学生に接待をさせた疑いで、実質的経営者の男が逮捕された。この女子中学生は、年齢を偽って、3つの店で働いていて、逮捕者が続出している。
秋葉原のコンセプトカフェ「Lavi doll」の実質的経営者・前田昌毅容疑者(48)は、去年12月ごろ、当時13歳の女子中学生だったA子に、客に酒を提供させるなどの接待をさせた疑いが持たれている。この店は、風営法の「1号営業」の許可は得ているという。
今回の逮捕容疑は、女子中学生を従業員として雇用し、接待行為をさせた、児童福祉法違反だ。「Lavi doll」の店長らは、すでに同容疑で逮捕され、略式起訴されている。その”突き上げ”捜査で、前田容疑者の存在が浮上したことになる。
そもそも、秋葉原には、コンセプトカフェ(コンカフェ)が、少なくとも200店舗以上、営業しているという(今年7月時点)。昨今、話題のコンカフェは、その名の通り、女性店員らが、様々なコンセプトに沿った衣装を着て、サービスを提供するもの。
そのコンセプトも、戦国武将や神社、アニメ等々、多岐に渡る。メイド喫茶も、コンカフェの1つとのこと。一方で、コンカフェをめぐっては、悪質な客引きや、ぼったくりなどが問題になったことでも知られる。
逮捕された前田容疑者が、実質的に経営する「Lavi doll」は、”大人・闇かわいい美少女”をコンセプトにしていた。前田容疑者は、「この界隈では有名人」(捜査関係者)だったとのこと。他のコンカフェの経営にも関与し、売上金を吸い上げていたとみられている。
警視庁万世橋署は、前田容疑者が、他の店でも、未成年者に、接待行為をさせていたとみて追及する方針だ。これまでの調べに対して、前田容疑者は、「弁護士が来てから話します」と黙秘しているという。
ところで、当事者のA子はと言うと、SNSを通じて、この店の従業員に応募。偽の学生証を提示した上で、自らの年齢を20歳以上と偽っていたという。どのような偽の学生証だったのかは、分かってない。過去の事件では、自分の姉の学生証を借用したケースはあった。いずれにしろ、A子は、コンカフェで、働く気マンマンだった訳だ。
「Lavi doll」以外にも、“キュートなツンデレお姫様“をコンセプトにした「Cafe FABULOUS」と、”地雷系”コンカフェ「ブラックルーム」で働いていたA子。いずれの店舗も摘発され、逮捕者が続出。前田容疑者を含めて、店長やコンサルタントなど、分かっているだけで合わせて8人にのぼった。
確かに、この類の事件では、店側の年齢確認が不十分だったり、女子中学生と知りながら雇用している事例が少なくない。少女を食い物にする許せない犯罪なのだが、A子側にも、問題があったと言えるだろう。
そもそもA子の親は、我が娘が、コンカフェで働いていること自体を、知らなかったとのこと。ただ、一連の事件の端緒は、A子が「ブラックルーム」で働いていることについての”一般から”の情報提供だったという。どのような情報が警視庁に寄せられたのかは、明らかにされていない。