茨城県常総市の鉄筋工事会社「篠崎鉄筋工業」が関東信越国税局の税務調査を受け、約4億5千万円の所得隠しを指摘されていたことがわかった。架空の外注費を繰り返し計上し、所得を実際より少なく申告していたという。追徴税額は重加算税を含めて2億円前後に上るとみられる。
関係者によると、同社は取引先の下請け業者に対し、自ら用意した架空の契約書や請求書、領収書などに押印をさせる不正を少なくとも50回繰り返し、2021年までの7年間に約4億5千万円の所得を隠した疑いがある。
同社は朝日新聞の取材に「認識が甘かった。修正申告し、納付もしている」としている。一方で、一連の不正行為については「下請け業者が勝手にやったこと。取引先に迷惑をかけないために、下請け業者が払うべき追徴金を肩代わりしただけだ」などと主張した。