山口県阿武町が誤って振り込んだ新型コロナウイルス関連の給付金4630万円が全額出金された事件で、電子計算機使用詐欺罪に問われた田口翔被告(24)の初公判が5日、山口地裁(小松本卓裁判官)で始まった。
田口被告は罪状認否で、「振り込み操作をしたのは間違いない。大変申し訳ないことをしてしまった」と事実関係を認めた一方、弁護側は「罪の成立を争う」などと無罪を主張した。
起訴状では、田口被告は4月8~18日、同町の誤給付であるにもかかわらず、インターネットバンキングを利用するなどして銀行側のシステムに虚偽の情報を入力し、計約4630万円分をネットカジノの決済代行業者の口座に振り込ませるなどして、不法な利益を得たとしている。