重度の障がいがありながら国会で活動しているれいわ新選組の舩後靖彦参院議員が政界を引退すると表明しました。
舩後氏は、筋萎縮性側索硬化症=ALSの患者で、2019年に行われた参院選でれいわ新選組から立候補し、初当選しました。
重度の障がい者が国会議員になったことによって、▼介助者による代理投票や、▼声を出して会話できない議員のために音声読み上げの機器の使用を認めるなど、設備や運用面で国会のバリアフリー化は大きく進展しました。
障がい者のための政策を訴え続けてきた舩後氏は17日、パソコンの自動音声機能を使い、来月行われる参議院選挙に立候補しないことを表明しました。
れいわ新選組 舩後靖彦参院議員(代読)「次期参院選に立候補をしないと決めた理由は、年齢や体力を考慮し、次の世代に託したいと考えたためです」
舩後氏は「重度障がいのある議員が就任した際の道筋になったと自負している」とした上で、議員活動を支えた他の政党や国会の職員に対して感謝を述べました。
一方で、国会議員の働き方については、「超人的に健康で体力があって元気な人ばかり」と指摘し、「この社会には、望んでいても十分に働けない人が多くいる。ごく一部の強い男性しか活動できないのは、国権の最高機関の姿として健全とは思わない」と批判しました。