「イメージダウンで伊東市の観光客が減っている?」「熱海は前年比84.5%、伊東市は46%」に田久保市長が回答 29日定例会見

学歴詐称疑惑の追及が続く静岡・伊東市の田久保市長が29日の定例会見で記者からの質問に答えた。
【映像】記者からの質問に答えず、足早に出ていく田久保市長
会見冒頭、田久保市長に伊東記者クラブと地元報道機関から以下のような要請書が手渡された。
「田久保眞紀市長に要請します。学歴詐称疑惑に端を発し、3カ月間にわたって市政が混乱する中、報道の取材には応えず、市長は自身のSNSで市民の不安を煽るかのような、市の見解と異なる発信を続けています。予算の遅れなど市政に関わる重大な事案が発生している中で、市長定例記者会見において、今後取材に一切答えないと市の幹部に表明したという事実は市民に対する説明責任を果たすことを放棄していると言わざるを得ません。今回の定例記者会見を含め、今後、誠実に報道機関の取材に対応することを強く求めます」
その後、記者は大手旅行会社の7月のオンライン予約状況を引き合いに出して「熱海市は前年比84.5%に比べて伊東市は46%」であると指摘。
その影響について聞かれた田久保市長は「万博開催や他の観光地に流れたこと、そして天候などいろいろなことが言われている。だが、まずは市と類似する他の観光地のデータもこれから同じように出揃ってくる。そちらのデータと比較・分析した上で、例えば伊東市だけが極端に悪いようであれば一体何が原因なのか、または、伊東市を含めてある程度他の観光地も同じであれば、むしろ伸びていたり落ち込みが少ない観光地については一体どういう点が評価されているのか早急に分析して、必要な対策を講じていきたい」と答えた。
続いて「学歴詐称疑惑など、一連の問題で伊東市のイメージが悪くなり、伊東市が選ばれなくなっているのでは?」という問いには「データの抽出に関しては、客観的にきちんと抽出したい。また、夏休みを中心とした短い期間の中での集計の報告となっているが、伊東では30日にカムチャツカ半島付近の地震による影響などもあった。それと同時に、夏の観光地としての中期・短期の報告を合わせて、これから比較をきちんとして、対策または原因をしっかり抽出していくことが必要だと考えている」と説明した。
さらに「一連の騒動で伊東市が選ばれなくなったとは考えていないのか?」と追及されると田久保市長は「一連の報道によるイメージダウンであると結論付けてしまうのは簡単だが、昨今観光の動態も変化している。例えば、今ブームになっている車中泊やキャンプ場といったものの宿泊数のデータは、現状私どものデータの中に取り込みづらいような状況になっているので、そういったところをどうやって反映させていくのか。少し難しいが、そこも考えていかなければならない。また、オーバーツーリズムの状況も発生している、例えば、オーバーツーリズムによって発生している交通渋滞などが観光の機会の損失につながっているといったご意見もいただいている。特に、人気があって混雑する観光施設の方からスムーズに次の観光施設やスポットへ人の流れを移動させるための施策、例えば交通機関の構築なども必要になると思うので、まずは合わせてそういったところを客観的に分析していきたい」と述べた。(ABEMA NEWS)