「大切な情報が埋もれちゃう」6人に1人が“スマホ認知症”の予備軍に 働き盛りにも急増 おとといの夕飯…思い出せますか?【Nスタ解説】

スマホの使い過ぎによる「スマホ認知症」。日本の約6人に1人が、その予備軍だとされています。そんな中、全国で初めて、「スマホ認知症」の専門外来が都内の病院に開設されました。
【写真を見る】“スマホ認知症” 3つ当てはまると要注意 危険度チェック
突然ですが、おとといの晩御飯、何を食べたか覚えていますか?街で聞いてみると…
街の人「おとといですか…忘れました、覚えてないです」「すぐ出てこない、出てこないですね」
最近のことなのに思い出せない…。そう思ったあなたは、もしかしたら“スマホ認知症”かもしれません。
金町駅前脳神経内科 内野勝行院長「若い方の認知機能の低下や物忘れが、実はこの5年くらいですごく増えている。“スマホ認知症”の予備軍は1000万~2000万人いると思います」
スマホを長時間だらだらと使いすぎることで、記憶力や集中力が低下。物忘れなど「認知症に似た症状」がでるのが“スマホ認知症”です。
スマホからの膨大な情報を脳が処理しきれず、必要な情報をすぐに取り出せなくなってしまうのです。街で、人の名前を忘れてしまうことがあるか聞いてみると…
街の人「最近あるかもしれないです。『なんだっけ』って思う瞬間は増えました」「漢字はメールで打つことが多いので『なんの漢字だっけ?』とかはあると思います」
特に働き盛りの30~40代に多いという“スマホ認知症”。東京・葛飾区にあるクリニックでは日本で初めて『スマホ認知症専門外来』を6月12日に開設しました。気軽に申し込みしやすいよう、診療はオンラインで実施。すでに2週間先まで予約が埋まっているということです。
最近、人の名前がすぐに浮かばないという高柳光希キャスターに診療を受けてもらうと…
医師「ご自身で、忘れているという自覚症状はありますか?」
高柳キャスター「まずは人の名前がパッと出てこなかったりですとか…」
医師「普段あまり関わりのない人の名前という感じですか?」
高柳キャスター「いつも会っている人ではなく、ちょっと遠いくらいの人ですね」
物忘れなどの症状だけではなく、食欲・睡眠状況など生活習慣の異変も聞き取り、約10分で“スマホ認知症”かどうかを診断してくれるということです。気になる結果は…
内野院長「物忘れというよりも、ちょっとした記憶を引っ張り出す、呼び出すことが苦手になっている、いわゆる”スマホ認知症”の予備軍というか、リスクがあるのかなと思います」
内野院長によると、今は”スマホ認知症”の予備軍でも、放っておくと症状が悪化する危険性もあるといいます。
内野院長「なんであんなことを覚えてられなかったんだろう。得意先の大切な名前とか、暗証番号とか思い出したい大切な情報がどこかに埋もれちゃう。脳が“ごみ屋敷”みたいな感じ。情報処理の低下だと思います」
高柳キャスター:スマホを長時間、触ってしまう方も多いと思います。内野院長にチェック項目を聞きました。3つ以上当てはまると”スマホ認知症”の予備軍となり、注意が必要になるということです。
【“スマホ認知症”危険度チェックリスト】□スマホはいつも手元にスタンバイ□知っている人の名前がすぐ出てこない□最近、漢字が書けなくなった□覚えておくために写真を撮る□スマホ以外で調べものをしない□いつも睡眠不足状態□やる気が起きず興味も湧かない□仕事や家事の段取りが悪くなった特に▼睡眠不足▼やる気が起きない▼家事や仕事の段取りが悪くなったという点に当てはまる場合は「前頭葉の機能が低下しているおそれ」があるということです。これらの予防・改善について内野院長に聞きました。
【予防・改善どうすれば?】<脳を休める>・1時間弱の昼寝・キャンプなどで“デジタルデトックス”<脳を活性化>・新聞記事のスクラップ・スマホを見ずに知らない道を散歩二週間を目安に実施すると、改善の可能性もあるということです。