東京都内のJR山手線の電車内で、携帯電話をかけ続ける年配女性客に対して年配男性客が大声で怒鳴る様子を撮った動画がXで投稿され、話題になっている。
男性客は、このトラブルで車内の非常停止ボタンを押したという。一部始終を目撃した乗客に取材して、当時の状況について話を聞いた。
車内の優先席から立ち上がり、白髪の年配男性客がムッとした表情で、向かい側に座った年配女性客をにらんでいる。
その間に、トラブルの仲裁に入った中年男性客がおり、「ちょっと落ち着いて」と男性客をなだめる。女性客は、携帯電話を持って通話を続けており、「大丈夫です、本当に…」と話す声が聞こえた。
年配男性客は、「うん?」と大声を出すと、仲裁した客が女性客に呼びかける。
しかし、女性客は、「目白の次の駅だから…」と通話を続ける。すると、年配男性客が大声を上げて怒鳴り始めた。
向かい側の女性客を指差し、怒りが収まらない様子だ。
すると、緊急停車したのか、車内でアナウンスが流れた。
女性客は、「大丈夫だと思うんですけど。はい、はい」などと通話を続け、仲裁に入った客が再び「すみませんけれど、携帯は使わないように…」と女性客に話しかけているところで、動画が終わっている。
この動画は、30秒ほどあり、トラブルを目撃した乗客が2025年11月5日夜にXで投稿した。新宿駅方向へ向かう内回りの電車内で起きたといい、「電車止まってすごい迷惑…」と漏らしていた。
居合わせてX上で状況を報告した乗客2人は、J-CASTニュースの取材に応じた。
その投稿と2人の話によると、女性客が優先席で通話していたところ、男性客が注意したものの、通話を止めなかったという。男性客は、女性客に抗議するためか、自分の荷物を乗せたキャリーケースを何度か床に叩き付けた。
投稿者の1人によると、電話を終えた女性客が「うるせぇよ」と男性客に反論すると、男性客は、その言動にキレて、動画のような応酬となったという。
男性客が女性客に突っかかろうとした時があり、中年男性客が止めに入っていた。女性客は、途中から警察への通報に切り替えたという。怒鳴り続ける男性客が、車内の非常停止ボタンを押し、腹を立てた様子で車掌にも説明していた。男性客も、警察に通報したという。
2人は、仲裁した客とともに豊島区内の目白駅で降りると、駅員が駆け付けた。この騒ぎで電車が一時ストップしたが、それでも、ホーム上で口論を続けていたという。投稿者は、仲裁に入った客については、勇敢だったと讃えていた。
動画の投稿者は、2人のやり取りについて、こう感想を漏らした。
JR東日本首都圏本部の広報課は11月7日、J-CASTニュースの取材に対し、5日の21時ごろ、山手線内回り電車は目白駅で5分程度の遅れが出たと答えた。しかし、車内トラブルがあったかについては、把握していないとした。
JRでは、「5~10分程度遅れることはありますが、公表はしていません」と説明し、非常停止ボタンが押されたのか、警察が出動したのかについても、分からないとしている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)