日本維新・藤田文武共同代表が、公金2000万円と藤田氏の秘書の会社が絡む問題を報じた「しんぶん赤旗」の記者の名刺をSNSで公開している件で、削除と謝罪を要求している赤旗側が回答期限に設定した11月10日、藤田氏のX(ツイッター)には依然として記者の名刺が掲出されている。赤旗側は「公開された名刺の削除、謝罪などがない場合には、法的な検討に入ることをご了解ください」としている。
藤田氏はSNSにアップした赤旗記者の名刺は、記者の携帯電話番号とメールアドレスの一部を塗りつぶしており、閲覧できるのは公表されている赤旗編集部の住所などだと主張。これまでに赤旗を「公平性を重視する報道機関ではない。共産党のプロパガンダ紙と認識している」としている。
8日に出演したABCテレビ「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」で記者の名刺公開の件を聞かれると、赤旗の報道内容との対決姿勢を含め「ここは折れる気ない」とし、「赤旗さんは報道機関じゃない。ジャーナリズムと言うのは自由だが、違うと思っている。政治的主張で、我々をある種攻撃することを主眼として記事を作っている」と主張。「これは政党と政党のシンプルなやり取りで、一般の報道機関との扱いは違うと思っている」と述べていた。
赤旗側は、藤田氏に宛てた抗議文書を公開。「政権与党幹部によるジャーナリズムの取材活動への重大な妨害、威嚇行為」「個人情報の無断公開によるプライバシー侵害」と指摘し、「記者の名刺画像を含む投稿を速やかに削除」「赤旗編集局および当該記者に対して謝罪」「今後、取材活動を行う記者個人を標的とするような行為を行わないこと」を要求。
「申し入れに対するご回答を、2025年11月10日までに、書面にてお寄せください。公開された名刺の削除、謝罪などがない場合には、法的な検討に入ることをご了解ください」としている。