2019年からセブン‐イレブン、20年にスターバックス、今年10月にはマクドナルドで導入され、物議を醸している“紙ストロー”。かねてから「味変わる」「トイレットペーパーの芯で飲んでる感じ」「なぜ容器や蓋はプラでストローだけ紙?」といった批判的な声が挙がり、今年の『SNS流行語大賞』(イー・ガーディアン)にもランクインした。とはいえ、企業としても個人としても、環境施策には異論を唱えづらい側面もある。そこでeltha by ORICON NEWSでは、紙ストローに対する消費者の本音を調査した。
【調査結果】紙ストローに不快感ある? 世代間で感覚に違いか■6割弱が“不快感あり”「マックやスタバの注文回数が格段に減った」 ミスドは紙廃止でバイオマス導入 本調査では、10~60代男女のうち、飲食店で紙ストローの提供されたことがある人1000名を対象に、「紙ストローへの不快感の有無」を尋ねると、【ある】と答えた人が59.3%、【どちらともいえない】人が10.9%、【ない】人は29.8%という結果となった。全世代において【ある】派が多かったが、特に10~30代は【ある】派が約7割と多く、50~60代は【ない】派の割合が全体と比較して多かった。 とはいえ、「飲食店で紙ストローが提供された場合、どのように対応していますか」という問いに対しては、8割弱の人が【紙ストローを使う】と回答。プラスチックストローへの変更を注文したり、ストローを使用しない選択をしたりする人は少ないようだ。 その理由については、「エコのためなら仕方がないので、我慢して使う」(40代男性)、「紙ストローは嫌いだが、わざわざ聞くのも面倒なので渋々使っている」(60代女性)、「プラスチックストローを使うのには罪悪感がある」(50代女性)、「提供されたものを交換すると、それだけでロスになる可能性がある」(60代男性)と、“仕方ない”といった意識で使用している人が多いようだ。 中には、「使うしかないので使うが、紙ストローが水分でふやけて飲み物の美味しさは半減する。正直使わなくていいなら使いたくない」(20代女性)、「当たり前のように出されるので、こちらからは言いにくくて我慢して使っていますが、本当に味が気持ち悪く感じて、マックやスタバの注文回数が格段に減りました」(40代女性)、「紙ストローは味が変わるため嫌いだが、プラスチックのストローを要求するのも店員さんが大変だと思うので仕方がなく使用する。そして次からはそのお店の利用を避ける」(10代女性)といった意見も。紙ストローの導入により、来店頻度や顧客満足度の低下に繋がっている可能性も大いにありそうだ。 実際ミスタードーナツでは、20年に紙ストローを導入したものの、現在はバイオマスストローを提供している。利用者から「飲みづらい」といった声が数多く寄せられたようだ。それでも、本調査によるマイストローの保持率は、わずか8.2%だった。衛生面や洗う手間から、マイストローが浸透する日は近々来そうにない。 そんな中、飲食店に対して求める対応を尋ねると、【紙とプラスチックの選択制にしてほしい】が最も多く23.8%、【ストロー不要の飲み口付き容器に統一してほしい】が次いで19.6%、【紙ストロー導入をこのまま推し進めてほしい】は17.4%、【プラスチックの提供にしてほしい】が16.7%だった。こちらも年代別で見てみると、【プラスチックの提供にしてほしい】派はプラストローに不快感がある人が多い10~30代が多く、【紙ストロー導入を推し進めてほしい】派はプラストローに不快感がある人が比較的少ない60代に多かった。■大手相次ぐ紙導入に分かれる賛否、求められる効果「整合性ない」「本当にエコなのか疑問」 加えて、「『プラスチック削減のための紙ストロー導入』は必要な施策だと思いますか」と、問うてみた。結果は、【必要だと思う】派が41.6%、【どちらともいえない】が24.7%、【必要ではないと思う】派が33.7%だった。 【必要だと思う】派の意見としては、「小さな事から始めないと何も始まらない」(60代女性)、「紙以外の良いアイデアが今のところないのでしょうがない」(50代女性)、「ゴミ箱に捨てると言っても捨てない人は一定数居続けると思うし、紙ストローにしてプラスチックの量があまり変わらないとしても意識的な問題は変わると思うから」(10代女性)、「世界を考えたら、自分の便利さよりプラスチック削減を選ぶ」(60代女性)などが挙げられた。 【どちらもいえない】と回答した人からは、「環境には良いと思うが、お金を払って飲み物を購入しているから嬉しい気分ではない」(30代男性)、「プラスチックの利用量が減ったというデータもあれば、意味ないというデータも見受けられるので、どちらともわからない」(20代男性)、「プラスチック問題が持ち上がっているのは廃棄方法とリサイクル方法が不適切なだけでプラスチック削減そのものが的外れだが、廃棄方法を守らない不届き者があまりに多いので致し方ないとも言える」(50代男性)、「他にも削減すべきものがあるように感じる。ストローを紙にすることでどのくらい削減されているのか具体的に示して欲しい」(50代女性)などと、紙ストロー導入による効果を示したデータを求めるコメントが多く寄せられた。 【必要ではないと思う】派からは、「紙ストローを入れているパッケージがプラスチックだったり飲み物本体はプラカップに入れられていたりと整合性が感じられない」(40代女性)、「結局湿気対策でビニール袋に個装してプラスチックは使うのだからあまり意味はないのでは」(40代女性)、「実際に見込める効果が少ないと思うから。過剰包装などの削減の方が余程効果があると思う」(10代女性)など、ストロー以外にもっと目を向けるべきという意見が多く見られた。 そのほか、「紙ストローはふにゃふにゃになるのでそもそもプラスチックストローの代わりにはなっていない」(20代男性)、「紙の削減に注力されてプラスチックが使われ始めたのに、今度はプラスチックの削減のために紙が使われるようになる。この繰り返しだと思う」(20代女性)、「プラスチックを削減する事と紙ストローの生産や流通にかかる総合的な環境負担を比べた時にそれが本当にエコなのか疑問ですし、その上飲食物の風味を損なうとなってはあまりにメリットが少ない」(30代女性)、「プラスチックをそのまま自然界に捨てなければよいだけの話。何かずれてる気がする」(60代女性)、「プラスチックを使う、使わないではなく、使用後に決められた場所に捨てることを徹底する事が必要だと思う」(40代女性)などと、本施策の意義を疑問視する人も多いようだ。 総じて海洋生物保護やプラスチック削減に対しては、協力的な人がほとんどだ。ただ、その手段としての紙ストロー施策に関しては、懐疑的な人も少なくない。海や地球を守っていくためには、何より世界で意識を合わせていくことが求められる以上、その効果をより明確に掲示することが必要なようだ。【調査概要】調査時期:2022年12月1日(木)~12月5日(月)調査対象:計1000名(紙ストローの提供をされた経験がある方/自社アンケートパネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代~60代の男女)調査地域:全国調査方法:インターネット調査調査機関:オリコン・モニターリサーチ(https://omr.oricon.co.jp/)【オリコン調査データご利用上のご注意】オリコン調査データの著作権その他の権利はオリコンに帰属しております。WEBサイト(PC、ブログ、携帯電話等)や電子メール、雑誌等の紙媒体等、いかなるメディアにおきましても、オリコンランキングを無断で掲載するといった行為は固く禁じております。
■6割弱が“不快感あり”「マックやスタバの注文回数が格段に減った」 ミスドは紙廃止でバイオマス導入
本調査では、10~60代男女のうち、飲食店で紙ストローの提供されたことがある人1000名を対象に、「紙ストローへの不快感の有無」を尋ねると、【ある】と答えた人が59.3%、【どちらともいえない】人が10.9%、【ない】人は29.8%という結果となった。全世代において【ある】派が多かったが、特に10~30代は【ある】派が約7割と多く、50~60代は【ない】派の割合が全体と比較して多かった。
とはいえ、「飲食店で紙ストローが提供された場合、どのように対応していますか」という問いに対しては、8割弱の人が【紙ストローを使う】と回答。プラスチックストローへの変更を注文したり、ストローを使用しない選択をしたりする人は少ないようだ。
その理由については、「エコのためなら仕方がないので、我慢して使う」(40代男性)、「紙ストローは嫌いだが、わざわざ聞くのも面倒なので渋々使っている」(60代女性)、「プラスチックストローを使うのには罪悪感がある」(50代女性)、「提供されたものを交換すると、それだけでロスになる可能性がある」(60代男性)と、“仕方ない”といった意識で使用している人が多いようだ。
中には、「使うしかないので使うが、紙ストローが水分でふやけて飲み物の美味しさは半減する。正直使わなくていいなら使いたくない」(20代女性)、「当たり前のように出されるので、こちらからは言いにくくて我慢して使っていますが、本当に味が気持ち悪く感じて、マックやスタバの注文回数が格段に減りました」(40代女性)、「紙ストローは味が変わるため嫌いだが、プラスチックのストローを要求するのも店員さんが大変だと思うので仕方がなく使用する。そして次からはそのお店の利用を避ける」(10代女性)といった意見も。紙ストローの導入により、来店頻度や顧客満足度の低下に繋がっている可能性も大いにありそうだ。
実際ミスタードーナツでは、20年に紙ストローを導入したものの、現在はバイオマスストローを提供している。利用者から「飲みづらい」といった声が数多く寄せられたようだ。それでも、本調査によるマイストローの保持率は、わずか8.2%だった。衛生面や洗う手間から、マイストローが浸透する日は近々来そうにない。
そんな中、飲食店に対して求める対応を尋ねると、【紙とプラスチックの選択制にしてほしい】が最も多く23.8%、【ストロー不要の飲み口付き容器に統一してほしい】が次いで19.6%、【紙ストロー導入をこのまま推し進めてほしい】は17.4%、【プラスチックの提供にしてほしい】が16.7%だった。こちらも年代別で見てみると、【プラスチックの提供にしてほしい】派はプラストローに不快感がある人が多い10~30代が多く、【紙ストロー導入を推し進めてほしい】派はプラストローに不快感がある人が比較的少ない60代に多かった。
■大手相次ぐ紙導入に分かれる賛否、求められる効果「整合性ない」「本当にエコなのか疑問」
加えて、「『プラスチック削減のための紙ストロー導入』は必要な施策だと思いますか」と、問うてみた。結果は、【必要だと思う】派が41.6%、【どちらともいえない】が24.7%、【必要ではないと思う】派が33.7%だった。
【必要だと思う】派の意見としては、「小さな事から始めないと何も始まらない」(60代女性)、「紙以外の良いアイデアが今のところないのでしょうがない」(50代女性)、「ゴミ箱に捨てると言っても捨てない人は一定数居続けると思うし、紙ストローにしてプラスチックの量があまり変わらないとしても意識的な問題は変わると思うから」(10代女性)、「世界を考えたら、自分の便利さよりプラスチック削減を選ぶ」(60代女性)などが挙げられた。
【どちらもいえない】と回答した人からは、「環境には良いと思うが、お金を払って飲み物を購入しているから嬉しい気分ではない」(30代男性)、「プラスチックの利用量が減ったというデータもあれば、意味ないというデータも見受けられるので、どちらともわからない」(20代男性)、「プラスチック問題が持ち上がっているのは廃棄方法とリサイクル方法が不適切なだけでプラスチック削減そのものが的外れだが、廃棄方法を守らない不届き者があまりに多いので致し方ないとも言える」(50代男性)、「他にも削減すべきものがあるように感じる。ストローを紙にすることでどのくらい削減されているのか具体的に示して欲しい」(50代女性)などと、紙ストロー導入による効果を示したデータを求めるコメントが多く寄せられた。
【必要ではないと思う】派からは、「紙ストローを入れているパッケージがプラスチックだったり飲み物本体はプラカップに入れられていたりと整合性が感じられない」(40代女性)、「結局湿気対策でビニール袋に個装してプラスチックは使うのだからあまり意味はないのでは」(40代女性)、「実際に見込める効果が少ないと思うから。過剰包装などの削減の方が余程効果があると思う」(10代女性)など、ストロー以外にもっと目を向けるべきという意見が多く見られた。
そのほか、「紙ストローはふにゃふにゃになるのでそもそもプラスチックストローの代わりにはなっていない」(20代男性)、「紙の削減に注力されてプラスチックが使われ始めたのに、今度はプラスチックの削減のために紙が使われるようになる。この繰り返しだと思う」(20代女性)、「プラスチックを削減する事と紙ストローの生産や流通にかかる総合的な環境負担を比べた時にそれが本当にエコなのか疑問ですし、その上飲食物の風味を損なうとなってはあまりにメリットが少ない」(30代女性)、「プラスチックをそのまま自然界に捨てなければよいだけの話。何かずれてる気がする」(60代女性)、「プラスチックを使う、使わないではなく、使用後に決められた場所に捨てることを徹底する事が必要だと思う」(40代女性)などと、本施策の意義を疑問視する人も多いようだ。
総じて海洋生物保護やプラスチック削減に対しては、協力的な人がほとんどだ。ただ、その手段としての紙ストロー施策に関しては、懐疑的な人も少なくない。海や地球を守っていくためには、何より世界で意識を合わせていくことが求められる以上、その効果をより明確に掲示することが必要なようだ。
【調査概要】調査時期:2022年12月1日(木)~12月5日(月)調査対象:計1000名(紙ストローの提供をされた経験がある方/自社アンケートパネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代~60代の男女)調査地域:全国調査方法:インターネット調査調査機関:オリコン・モニターリサーチ(https://omr.oricon.co.jp/)