千葉市立海浜病院(同市美浜区)は26日、医師資格のない男性臨床工学技士に縫合手術を担わせた問題についての再調査結果を発表した。同病院は当初、技士は縫合していないと説明していたが、実際は11分間にわたり計10針ほど縫合していたことを明らかにした。技士が虚偽の申告をしたとして、市は縫合を指示した執刀医と技士への訓告処分を取り消し、減給1カ月(10分の1)の懲戒処分とした。
残留ワイヤで患者死亡 カテーテル手術後、抜き忘れ 市によると、技士は2021年7月に行われた心臓ペースメーカーの交換手術に立ち会い、執刀医の勧めで10針ほど縫合した。今年1月に市長宛てに匿名の手紙が届き、病院が調査。病院は6月に記者会見を開き、「(技士は)1針刺したが、実際には縫えず医師が縫合した」と説明していた。その後破損して見られなかった手術の録画映像が復元され、市が再調査していた。 再調査ではさらに、手術室にいた看護師がこうした経緯について上司に報告書を提出していたにもかかわらず、うやむやにされていた事実も明らかになった。吉岡茂院長は「市民にご迷惑をかけ、市政への信頼を損ない申し訳ありませんでした」と謝罪した。患者に健康被害がないことなどから刑事告発は見送るという。【柴田智弘】
市によると、技士は2021年7月に行われた心臓ペースメーカーの交換手術に立ち会い、執刀医の勧めで10針ほど縫合した。今年1月に市長宛てに匿名の手紙が届き、病院が調査。病院は6月に記者会見を開き、「(技士は)1針刺したが、実際には縫えず医師が縫合した」と説明していた。その後破損して見られなかった手術の録画映像が復元され、市が再調査していた。
再調査ではさらに、手術室にいた看護師がこうした経緯について上司に報告書を提出していたにもかかわらず、うやむやにされていた事実も明らかになった。吉岡茂院長は「市民にご迷惑をかけ、市政への信頼を損ない申し訳ありませんでした」と謝罪した。患者に健康被害がないことなどから刑事告発は見送るという。【柴田智弘】