日本人の平均寿命が延び、「定年後」の人生がかつてないほど長くなってきた現在。夫婦ともにリタイアして家で一緒に過ごす時間が増えてくると、それまで気づかなかった相手の嫌なところも目に付くようになる。その結果増えているのが、同居生活を20年間以上も続けた後に離婚する「熟年離婚」だろう。
厚生労働省が発表している人口動態統計によると、2020年の離婚数は19万3251件。中でも7万7960件が同居年数20年を超える夫婦の離婚であり、実に40%以上を占めている。積もり積もった長年の不満や子育てが終了したことなど原因はいくつも考えられるが、そのうちの一つが「熟年不倫」ではないだろうか。
そんな「熟年不倫」を実際に体験したのが、60歳の父・貴史さんの不倫が発覚し家族内で大問題となった江藤さん一家だ。
当事者の一人である江藤菜々さんが、自らの体験を詳しく紹介したコミックエッセイ『熟年不倫サレ母は今日も離婚に踏み切れない』(原作:ナナリョウ、漫画:灯まちこ)はSNSなどで大きな話題を呼んでいる。ここからは菜々さんの実体験を紹介しつつ、高齢社会にてこの先ますます問題になるであろう「熟年不倫」について考えてみたい。
還暦の母が激変した…貴史さんが不倫相手に送ったと見られる数々のメールが発見され、父への疑惑が巻き起こった江藤家。なんと不倫相手の女性「小暮翔子」は実家のすぐ近くに住んでいて、母・智美さんも知っている人物だった。かつて保険の外交員として江藤家に出入りしていた彼女は、現在は近所の病院で事務員をやっており、そこで4年ほど前に貴史さんと再会して関係が始まったようだ。当時の胸の内を、菜々さんは次のように振り返る。「何よりも母のことが心配でした。『せめて若い女との火遊びであってほしい』と思っていたようですが、まさか不倫相手が自分も知っている近所の女性だなんて、ショッキングですよね…。それもあって、父の不倫が発覚した後に実家に行ってみたんです」そこで菜々さんが目にしたのは、以前から激変した智美さんの姿だった。「少しふっくらしていたはずの母が、見るからにゲッソリと痩せていて衝撃を受けました。話してみると、あまり食欲が湧かないみたいで体重も10kg以上落ちたそうです。心理的なストレスが原因なのか、足が冷えてなかなか寝つけず、目の下のクマがひどい状態でした。還暦の母の体にとって、父の不倫のダメージは想像以上に大きかったことをあらためて痛感しましたね…」 父の日記が見つかった戸惑いを隠せない菜々さんだったが、変わり果てた姿の智美さんから「あるもの」を見せられる。なんと貴史さんは高校時代から40年以上にもわたり、毎日欠かすことなく日記をつけていたのだ。しかし半年ほど前に、貴史さんは急に書くのを止めてしまったという。「急に止めるなんて、何か後ろめたいことがあったに違いない!」と考えた智美さんと菜々さんの妹・未央さんは、不倫が発覚してから日記の内容を徹底的に読み返した。その結果、4年ほど前から「S」という人物がたびたび登場していることが明らかになる。菜々さんが見せられたのは、「S」が登場した日の日記だった。「読んでみると、明らかに『S』は翔子のことを指していました。そこには父と翔子の不倫の様子が記されていたんです…」ここにきて初めて、父の日記を読み熟年不倫の現実を目の当たりにした菜々さん。後に「記憶を頭の中から消し去りたい。というよりも、いっそのこと父をこの世から消してしまいたい」と話すほど、その生々しい実態には嫌悪感を抱いたという。【後編】『「不倫相手に下着を贈った」…60歳夫がつけていた「不倫日記」のヤバすぎる中身』では、貴史さんの日記の内容について詳しく紹介していこう。
貴史さんが不倫相手に送ったと見られる数々のメールが発見され、父への疑惑が巻き起こった江藤家。なんと不倫相手の女性「小暮翔子」は実家のすぐ近くに住んでいて、母・智美さんも知っている人物だった。
かつて保険の外交員として江藤家に出入りしていた彼女は、現在は近所の病院で事務員をやっており、そこで4年ほど前に貴史さんと再会して関係が始まったようだ。
当時の胸の内を、菜々さんは次のように振り返る。
「何よりも母のことが心配でした。『せめて若い女との火遊びであってほしい』と思っていたようですが、まさか不倫相手が自分も知っている近所の女性だなんて、ショッキングですよね…。それもあって、父の不倫が発覚した後に実家に行ってみたんです」
そこで菜々さんが目にしたのは、以前から激変した智美さんの姿だった。
「少しふっくらしていたはずの母が、見るからにゲッソリと痩せていて衝撃を受けました。話してみると、あまり食欲が湧かないみたいで体重も10kg以上落ちたそうです。心理的なストレスが原因なのか、足が冷えてなかなか寝つけず、目の下のクマがひどい状態でした。
還暦の母の体にとって、父の不倫のダメージは想像以上に大きかったことをあらためて痛感しましたね…」
父の日記が見つかった戸惑いを隠せない菜々さんだったが、変わり果てた姿の智美さんから「あるもの」を見せられる。なんと貴史さんは高校時代から40年以上にもわたり、毎日欠かすことなく日記をつけていたのだ。しかし半年ほど前に、貴史さんは急に書くのを止めてしまったという。「急に止めるなんて、何か後ろめたいことがあったに違いない!」と考えた智美さんと菜々さんの妹・未央さんは、不倫が発覚してから日記の内容を徹底的に読み返した。その結果、4年ほど前から「S」という人物がたびたび登場していることが明らかになる。菜々さんが見せられたのは、「S」が登場した日の日記だった。「読んでみると、明らかに『S』は翔子のことを指していました。そこには父と翔子の不倫の様子が記されていたんです…」ここにきて初めて、父の日記を読み熟年不倫の現実を目の当たりにした菜々さん。後に「記憶を頭の中から消し去りたい。というよりも、いっそのこと父をこの世から消してしまいたい」と話すほど、その生々しい実態には嫌悪感を抱いたという。【後編】『「不倫相手に下着を贈った」…60歳夫がつけていた「不倫日記」のヤバすぎる中身』では、貴史さんの日記の内容について詳しく紹介していこう。
戸惑いを隠せない菜々さんだったが、変わり果てた姿の智美さんから「あるもの」を見せられる。なんと貴史さんは高校時代から40年以上にもわたり、毎日欠かすことなく日記をつけていたのだ。しかし半年ほど前に、貴史さんは急に書くのを止めてしまったという。
「急に止めるなんて、何か後ろめたいことがあったに違いない!」と考えた智美さんと菜々さんの妹・未央さんは、不倫が発覚してから日記の内容を徹底的に読み返した。その結果、4年ほど前から「S」という人物がたびたび登場していることが明らかになる。菜々さんが見せられたのは、「S」が登場した日の日記だった。
「読んでみると、明らかに『S』は翔子のことを指していました。そこには父と翔子の不倫の様子が記されていたんです…」
ここにきて初めて、父の日記を読み熟年不倫の現実を目の当たりにした菜々さん。後に「記憶を頭の中から消し去りたい。というよりも、いっそのこと父をこの世から消してしまいたい」と話すほど、その生々しい実態には嫌悪感を抱いたという。
【後編】『「不倫相手に下着を贈った」…60歳夫がつけていた「不倫日記」のヤバすぎる中身』では、貴史さんの日記の内容について詳しく紹介していこう。