15日、岸田首相の選挙応援演説会場で爆発物が投げ込まれ、爆発した瞬間の映像の一場面=和歌山市
岸田首相の選挙応援演説会場で爆発物が投げ込まれた事件で、爆発した瞬間の詳しい様子が明らかになった。共同通信の記者が取材のため現場となった和歌山市の漁港を訪れ、動画を撮影していた。大きな破裂音が響いてオレンジ色の閃光が走り、白い煙が大量に噴き出す状況が確認できる。事件は22日、発生から1週間を迎えた。
和歌山県警は殺傷力の有無を確かめるため爆発の再現実験を行う方針。
事件は15日午前11時25分ごろ、和歌山市の雑賀崎漁港で首相の応援演説の直前に起きた。動画は爆発物が投げ込まれ、首相が退避を終えた直後からの約1分間、パイロンなどで仕切られた演説会場の外側から撮影した。
演説台のすぐそばに銀色の筒状のものが転がっており、かすかに煙が噴き出ている。その後「パン」という破裂音が響き、白い煙が立ちこめた。
爆発前には、筒状のものがある方向を聴衆の女性が指さし、注意を促すような様子も写っていた。その頃、木村隆二容疑者(24)が取り押さえられていたとみられ、大半の聴衆が筒状のものに背を向けていた。