富山県滑川(なめりかわ)市の市立中学教諭だった40代男性が過労死したことを巡り、水野達夫市長と上田良美・市教育長が12日、遺族の自宅を訪れ、男性の妻らに謝罪した。面談は非公開だったが、遺族側によると、教育長は「今後このようなことが起こらないように取り組んでいきます」と約束したという。
教諭が過労死、妻に提訴を決意させた葬儀での「違和感」 遺族が起こした訴訟で富山地裁は7月、県と市に約8300万円の損害賠償を命じた。県と市は控訴せずに判決が確定している。市長はこの日の訪問で、「判決を厳粛に受け止め、心より哀悼の意を表します」と述べ、謝罪の気持ちを示したという。
妻「働き方改革、機能しているか疑問」 面談後、40代の妻は取材に「教員の働き方改革に取り組んでいるとの説明を受けたが、機能しているのか疑問を感じた。部活動指導を完全に外部委託にしたり、教員を増員したりしなければ、負担は軽減されないのではないか」と訴えた。 男性は3年生のクラス担任や女子ソフトテニス部の顧問などを担当。2016年7月に自宅でくも膜下出血を発症し、8月に亡くなった。時間外労働は発症直前の1カ月間で119時間、その前月で135時間に上り、過労死ライン(直近1カ月で100時間以上、直近2~6カ月で平均80時間以上)を大きく超えていた。地裁は、男性の負担軽減を講じなかった学校の安全配慮義務違反を認めた。【戸上文恵】
遺族が起こした訴訟で富山地裁は7月、県と市に約8300万円の損害賠償を命じた。県と市は控訴せずに判決が確定している。市長はこの日の訪問で、「判決を厳粛に受け止め、心より哀悼の意を表します」と述べ、謝罪の気持ちを示したという。
妻「働き方改革、機能しているか疑問」
面談後、40代の妻は取材に「教員の働き方改革に取り組んでいるとの説明を受けたが、機能しているのか疑問を感じた。部活動指導を完全に外部委託にしたり、教員を増員したりしなければ、負担は軽減されないのではないか」と訴えた。
男性は3年生のクラス担任や女子ソフトテニス部の顧問などを担当。2016年7月に自宅でくも膜下出血を発症し、8月に亡くなった。時間外労働は発症直前の1カ月間で119時間、その前月で135時間に上り、過労死ライン(直近1カ月で100時間以上、直近2~6カ月で平均80時間以上)を大きく超えていた。地裁は、男性の負担軽減を講じなかった学校の安全配慮義務違反を認めた。【戸上文恵】