ネイリスト・経営者で美容系YouTuberの橋本実花さん(32)は、5年のうちに2度のがんを経験した。26歳で妊娠中に子宮頸がんが発覚し、出産と同時に子宮を全摘出。さらに31歳で乳がんが見つかり、右の乳房を全摘出した。彼女の壮絶な闘病体験と、それを通じて得た気づきについて話を聞いた。
【衝撃画像】「胸は小さくなかったし、自信のあるパーツだったけど…」31歳で右乳房を全摘出した橋本実花さん32歳の“全身ショット”を見る(写真多数)
1990グラムで男の子を出産。その後、すぐに子宮の摘出手術を行った
◆◆◆
妊娠4、5カ月頃、妊婦健診で子宮頸がんが見つかった橋本さん。がんは急速に成長し、医師からは子宮の全摘出を勧められた。
「子宮を残すためなら自分の死期が早まったとてしかたないくらいの勢いでいた」と当時を振り返る橋本さん。しかし主治医から「お子さんには母親が必要です」と言われ、ハッとしたという。
「それまでは極論を言えば、子どもを産んである程度まで育ったら、私なしでもいいかな、と思ってた」と橋本さん。しかし「子どもが健康に生きていくために、私自身が健康に生きる道を選ばないといけない」と気づいて、子宮摘出への覚悟を決めた。
医師からは「できるだけ赤ちゃんがお腹にいられるようにしたいけど、がんが成長して子宮とか他の場所に転移しないうちに早く手術したいから、32、3週が限界です」と告げられた。橋本さんは妊娠33週5日まで赤ちゃんをお腹で育て、帝王切開で出産した後、すぐに子宮全摘の手術を受けた。
「『ああ、かわいい~』『はい、よかったです。じゃあ全身麻酔に切り替えますね』『えーん(涙)』という流れ」と、余韻なく手術に移った様子を笑いながら語る。
術後は太ももの前側のリンパも予防切除していたため、「脚は象みたいに腫れ上がる」ほど。さらに、2000グラム未満で生まれた赤ちゃんはNICU(新生児集中治療室)に入っており、「自分がボロボロすぎてあんまりお乳も出ない」状態で母乳を届けに通った。
それから5年後、乳がんが発覚し、再び大きな手術を経験。「術後2ヶ月くらいは痛み止めもほとんど効かないような状態で、しんどすぎて不眠になるほど」だったという。右腕が上がらなくなり、「何もかも左手でするしかない」日々が続いた。
2度のがんを経験したことで、橋本さんの価値観は大きく変化した。SNSでの発信の仕方も変わり、「バズらせるための発信は全部やめてしまった」という。「この稼ぎ方は今の自分には苦しい」と感じたからだ。
現在は「化学分析技能士」や「化粧品総括製造販売責任者」の資格取得を目指して勉強中。「安全に楽しめるコスメを提供するのが自分の使命」と考えるようになったという。
写真提供=橋本実花さん
◆◆◆
このインタビューの本編は、以下のリンクからお読みいただけます。
(「文春オンライン」編集部)