これまでに1万人のご遺体を見送った下駄華緒さんが火葬場職員時代の体験を明かすYouTubeチャンネル「火葬場奇談」が注目を集めている。その壮絶な体験は「最期の火を灯す者 火葬場で働く僕の日常」(原案:下駄華緒/漫画:蓮古田二郎)として漫画化。即刻重版の話題作となっている。
「火葬場職員は人生の締めくくりをしてあげられるすばらしい仕事」と熱い気持ちを抱き火葬場の門を叩いたという下駄華緒さん。しかし、彼を待ち受けていたのは、火葬場で日々起こる驚愕の出来事だった――。
本記事では、下駄さんが火葬場に入社して3か月が経ったころのエピソードを紹介する。
火葬場の1日の流れはこうだ。まず出勤すると、事務所で1日のスケジュールを確認する。下駄さんの務めていた火葬場では1日最大十数件の火葬をすることができたそうだ。スケジュールに合わせ何番の釜で焼くか決めて札をかける。霊柩車が到着すると棺を運んで炉の前の台に乗せる。すると、自動的に台が動いて扉が閉まる。
お坊さんの読経が終わると、下駄さんの働いている火葬場では扉のカギを葬儀屋さんに預ける。これはご遺体に対して副葬品泥棒や屍姦などおかしなことはしていないというアピールでもあるという。
そしていよいよ火葬の開始となるのだが、このとき「ご遺体に“P”があるかどうか」が重大になる。“P”とは、心臓に疾患のある方が体内に埋め込んで使用する医療器具「ペースメーカー」の略。……これがあるとご遺体が凄まじい轟音と共に火葬中に破裂するのである。
その破壊力は、骨片や肉片が弾速で飛び散り、炉の小窓のぶ厚い強化ガラスにひびが入るほどだという。そのため、Pありのご遺体の場合は、火葬中に小窓は絶対に開けてはならないのだ。
だがある時、病院の手違いなのか葬儀屋の手違いなのか、下駄さんが担当したペースメーカーありのご遺体にPマークがついていない時があった。下駄さんを襲った信じがたい事態とは――。
後編【火葬中にご遺体のペースメーカーが弾け飛び…火葬場職員を襲った怖すぎる衝撃体験】に続きます。
火葬中にご遺体のペースメーカーが爆散して…火葬場職員を襲った怖すぎる衝撃体験