はるか昔より日本人にとって、皇室は畏敬の念の対象だった。ところがSNSを覗けば、皇族方が視聴数稼ぎの“道具”になっている。その矛先は、将来の天皇である悠仁さまにも向けられて──。
【写真】チェックのシャツを着て、ノーヘルで自転車を立ち漕ぎする悠仁さま
《悠仁さまの入学式映像に浮かび上がる“怪奇現象”》《悠仁さまだけ陰がない》
いま、こんな奇妙なタイトルが付けられた短い動画が、YouTubeなどの動画配信サービスや、SNS上に氾濫している。
「ショート動画と呼ばれる1分や2分ほどの動画が、スマホの普及と相まって一大市場になっています。終わったらすぐに次の動画が表示され、延々と見続ける人も少なくないため、視聴数を稼ぎやすい。そのショート動画で、不敬にも“ターゲット”にされているのが悠仁さまなんです。その多くが『陰謀論』のような根拠のない内容のものばかりで、宮内庁も問題視し始めています」(宮内庁関係者)
動画配信サービスを覗いてみると、《悠仁さまが紀子さまを払いのけた衝撃的瞬間》といった見出しだが、実際にはそのような事実はない虚偽のものや、《紀子さまに過保護に育てられた結果、暴行に走るようになった》という、これもまたまったくの事実無根の“煽り文句”を付けた動画が並ぶ。さらには、《悠仁さまには影武者がいる》などととんでもない内容のものや、悠仁さまと特定の障害を結びつけるものまであった。
明らかなデマ投稿が相次ぐのは、動画配信サービスやSNSでは、視聴数を稼ぐことが収入につながる仕組みになっているからだ。
「再生回数を増やして収入を得るだけでなく、アカウントの価値を高めて高額で転売する動きもあります。特に皇室は、誰もが知っていて関心を持ちやすい。そこに陰謀論を絡めることで、より多くの注目が集まる。発信者は手っ取り早く数字を獲得できると安易に考えているのでしょうね」(社会部記者)
ターゲットとされているのは悠仁さまだけではない。
「上皇后美智子さまに対して、《衣装に多額の費用をかけている》といった出所不明の情報や、美智子さま愛用の帽子を《皿》と揶揄したりする内容のものがあります。ほかにも生成AIを駆使して無断で作られた佳子さまの“水着動画”などが出回っており、かなり悪質です」(前出・社会部記者)
「一部の不届き者が囁いているだけだから、放っておけばいい」とは言えない事情がある。若者世代を中心に、ショート動画の内容に疑問を抱かず、鵜呑みにするケースが増えている。
「選挙においてSNSを有効に活用した政党や候補者が票を伸ばすケースも確認されており、“ショート動画が世論を左右する”と言って差し支えないレベルにまできている」(前出・社会部記者)
影響力を持ち始めたショート動画で、陰謀論めいた内容が拡散され続ければ、皇室の未来にとってあまりに危険だ。
「皇室の存続には国民からの支持が欠かせません。支持の根底には皇族の方々への敬愛の念が必要ですが、これは長い歴史をかけて醸成されてきたもの。悪質なショート動画の蔓延は、悠仁さまのお立場はもちろん、象徴天皇制すら揺るがすリスクをはらんでいます」(皇室ジャーナリスト)
サイバー空間に広がる、皇室にかかわるフェイクニュース。これに人一倍危機感を覚え、憂慮されているのが紀子さまだ。
「紀子さまは頻繁にインターネットをお使いで、ご自身たちについても“エゴサーチ”をされているそうですから、問題のあるショート動画の存在ももちろんご存じのはずです。相当に心を痛められ、許せない!というお気持ちでしょう」(前出・宮内庁関係者)
顔の見えない攻撃者から、いかにして悠仁さまをはじめとした皇族方を守るのか。目下、紀子さまが大きな期待を寄せられているのが「宮内庁広報室」だ。2023年4月に設立された宮内庁広報室は、翌年4月にはインスタグラムに公式アカウントを開設。今年に入ってからは2月にホームページをリニューアルし、4月にはYouTubeの公式チャンネルを持つなど、着々と情報発信体制を整えている。そうした最中の6月23日、新たな広報室長が就任した。
「東大卒の警察官僚で、警察庁では、国際テロリズム対策課課長補佐、重大サイバー事案対策企画官などを歴任してきた坂本俊介氏が、2代目広報室長になりました。ロマンスグレーの頭髪に痩せ型で、冷静沈着な性格で知られています。この人事はネット上の誹謗中傷はもちろん、問題となっているショート動画に対して“宮内庁として毅然とした対応を取る”というメッセージでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)
新体制となった宮内庁広報室に期待されるのはまず、より強力な情報発信だ。
「フォロワーが200万人を超えている宮内庁のインスタグラムでは、秋篠宮ご一家の方々のみが登場したことはありません。これをいつ解禁するのか。これは新室長に引き継がれた難題と言えます」(前出・皇室ジャーナリスト)
秋篠宮ご一家が取り上げられることが増えれば、当然、悠仁さまに関する発信も増えるはずだ。
「現状では、愛子さまと比べると、悠仁さまにまつわる発信が圧倒的に少ない状況です。しかし悠仁さまは将来の天皇であり、今年9月には成年式も控えられています。国民の間に、悠仁さまへの親近感が醸成されていくべきタイミングを迎えているといえるでしょう」(前出・宮内庁関係者)
公式に発信される情報が増えれば、フェイク動画も霞むことが期待される。
「誹謗中傷につながるような投稿については、積極的に対応をしていくべきです。また、陰謀論や悪質な動画を振りまく目的は、収入や自己顕示欲だけとは限りません。日本の混乱を狙った海外からの工作も考えられます。広報室は、こうした魔の手から皇室ひいては日本を守る役割を担っているのです」(前出・宮内庁関係者)
皇室を襲う陰謀論。一刻も早い対策が待たれる。
※女性セブン2025年7月31日・8月7日号