キムタク「信長まつり」観覧応募は市人口の2倍以上、「群衆雪崩」発生の恐れも

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

11月5、6日に岐阜市中心部で行われる「ぎふ信長まつり」は、俳優の木村拓哉さんが織田信長役を務める騎馬武者行列の観覧希望が殺到するなど大きな話題となっている。
一方、木村さんら見たさのファンが多数詰めかける可能性もあり、見物客らの安全確保が大きな課題となっている。(大場暁登)
「全国からの反響は大変うれしいが、一方で事故などのリスクも生じる。とにかく安全が第一だ」。市役所で26日に開かれたまつりの安全対策会議で、柴橋正直市長は冒頭、市や岐阜県警の担当者らを前に、安全最優先で臨む姿勢を強調した。
まつり2日目の11月6日に行われる武者行列は、木村さんが信長役、同市出身の俳優・伊藤英明さんが家臣役で参加する。午後1時から金華橋通りの約1キロを1時間かけて練り歩き、専用スペースで1万5000人が観覧できる。
9月28日に2人の出演が発表され、観覧者募集が始まると、申し込みが殺到。今月20日の締め切りまでに、市の人口(約40万人)の2倍以上の96万6555人が応募した。2人が参加するトークイベントには、定員(約800人)の151倍に当たる12万939人が申し込んだ。
行列当日、多数の見物客が訪れるのは確実だ。市は補正予算で警備費約3150万円を確保し、会場や周辺の安全確保に万全を期す構えだが、県警関係者からは「どれくらい来るか分からず、対応は簡単ではない」との声も聞かれる。
市が26日に発表した対策によると、抽選に当たった人はメールで届く当選通知と本人確認ができるものを持参し、金華橋通りの西側車線を北へ進む行列を東側車線から観覧する。エリアはコロナ対策と人流抑制のため、1平方メートル当たり2人の計算で16分割され、観覧者は割り当てられた区画から移動できない。
一方、当選者以外が観覧できる指定場所はなく、場所取りなどができないよう、ルート沿いの歩道は通行止めに。周辺道路も通行規制や交通整理などを行い、見物客の滞留を防ぐ計画だ。
行列終了後も気が抜けない。電車を利用する人が相当数いると想定され、駅の階段などで「群衆雪崩」が起きる恐れもある。このため、行列の終了後は待機場所に順番に移動させ、JR駅では会場の反対側になる南口に誘導するという。
市の担当者は「多くの人にまつりを楽しんでもらえるよう、安全確保に万全を期したい」と話している。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。