栃木県大田原市議会の議員が、小学生の娘の健診結果に納得できず、強い口調で学校側にクレームを入れていたことが分かりました。「医者をやめてしまえ」と言われた学校医は辞任し、後任が決まっていません。
19日に開かれた市議会定例会の冒頭です。
議長が異例の“陳謝”を行いました。「お騒がせしている」その内容とは…。
トラブルのきっかけは、小学校の健康診断でした。齋藤藤男議員(44)は娘の健診結果に納得できず、学校医に電話で「医者なんかやめてしまえ」などと発言したということです。
齋藤市議は、去年11月に初当選した新人議員。なぜ、そのような発言したのでしょうか。19日、市議を直撃すると「経緯をしっかり伝えてほしい」として番組にこう語りました。
小学生の娘を“肥満”と診断されたこと。それが原因でした。
齋藤市議によると、娘の健診結果にあった「肥満度」の数値は、一般に「正常範囲」とされるものでした。にもかかわらず“肥満”と判定され、診察を受けるよう言われたことに疑問を感じたのだといいます。
そこで、最初は学校に問い合わせましたが、要領を得ないため、学校医に直接電話を掛けたということです。
番組は市に確認したところ、身長・体重・年齢から自動的に計算される「肥満度」以外にも、学校医の判断で個別に受診を促すことはあるということです。
30年以上にわたり「学校医」をしてきた70代の男性医師はこの後、辞任しました。
突然の辞任で、対応に追われているのが市役所です。そもそも学校医は、学校ごとに地元の医師から任命され、定期的な健康診断や感染症などが発生した場合に学校側と相談、助言などを行います。
しかし、ただでさえ学校医は手当が少なく“なり手不足”という現実もあり、後任は見つかっていません。
齋藤市議は18日、辞任した学校医の所へ直接、謝罪に行ったと話します。
ただ男性医師は、辞める意向を撤回していないといいます。番組でも、本人に取材をお願いしましたが、「この件についてはノーコメント」という回答でした。
一方、市議会は齋藤市議の倫理的な責任を含め対応を協議する方針です。
(「グッド!モーニング」2024年6月20日放送分より)