人食いバクテリアの怖さ「1時間単位で病気が進行…ほぼ全ての例が命に関わる状態」専門家が語る 今年はすでに去年1年間を上回る患者数

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急速に症状が進み“人食いバクテリア”とも呼ばれる「劇症型溶連菌」の感染が拡大しています。 国立感染症研究所によりますと、去年1年間の患者数は941人でしたが、今年は6月2日までに報告された患者数が977人にのぼり、すでに去年1年間の患者数を上回りました。 発症した場合、患者の3割が死亡するとされる劇症型溶連菌。その症状について経験者に聞きました。 (上林さん)「腫れが全体にわたってきて、血まめもどんどん大きくなって。痛くて、じっとしていられないくらい」

愛知県に住む上林さん(50代)は8年前、右手の親指に腫れができました。その腫れは2~3時間で手全体に広がり、あまりの激痛のため病院へ。診断は「劇症型溶連菌感染症」でした。 (上林さん)「当時『手術になります』『命に関わります』『もう腕を切るかもしれません』と言われた時に、この痛みから解放されるのであれば、もうなんでもいいという感じでした」 急激に症状が進行して、腫れや痛みが表れる部位で壊死を引き起こすため、人食いバクテリアと呼ばれています。上林さんは壊死した部分を切除するため7回の手術を受けました。 専門家も感染は命の危機につながると言います。 (大阪公立大学大学院・医学研究科 城戸康年教授)「これは1時間単位で病気が進行してほぼ全ての例が命に関わる状態。あまりにも進行が早くて抗菌薬だけでは十分ではない。(Q患部を切り落とすしかない?)はい」

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